122 posts categorized "団体:シカゴ響"

Monday, 07 July 2008

シカゴ響トリノ公演の写真

マエストロ・ムーティとシカゴ響トリノ公演(2007年9月26日)の写真(カーテンコール、終演後の楽屋外)が、トリノのニュース写真提供サイトに載っています。クリックすると大きくなります。

http://www.notiziefoto.it/

26 SETT.2007,MITO,Auditorium Lingotto,Riccardo Muti
http://www.notiziefoto.it/S.1824,WEB,del%2026%20SETT.2007,MITO,Auditorium%20Lingotto,Riccardo%20Muti/index.htm

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Monday, 16 June 2008

シカゴの首席クラリネット奏者をひきつけたもの

1978年からシカゴ響の首席クラリネット奏者を務めているLarry Combs が、印象を受けた指揮者のひとりにマエストロ・ムーティを挙げています。(他に、Janos Ferencsik、Erich Leinsdorf、Bernard Haitink )

リッカルド・ムーティはシカゴ響とこのようにとても深い関わりを築きました。感じあうものが生まれたとき、彼にはそれがわかりましたし、我々もわかりましたし、すべての人がわかりました。全く申し分ありませんでした。この状態が今後も続くことを望みます。

2008年6月15日 Chicago Tribune
Conductors who made an impression

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シカゴ響のサイトで聴く演奏とインタビュー

マエストロ・ムーティとシカゴ響の演奏が、1月に引き続き、6月27日からまた同響のサイトで聴けます。
CDは《運命の力》序曲が欲しいな、と思っています。自主レーベルの2枚目に期待しています。

BP CSO Radio Broadcasts
http://www.cso.org/main.taf?p=15,1

June 27, 2008
Program # CSO 08-26
During Riccardo Muti’s residency in the fall of 2007, he conducted several concerts and took the orchestra on tour to Europe. This music is from those performances.
Verdi
Overture to La Forza del Destino
Hindemith
Suite from Nobilissima Visione
Tchaikovsky
Symphony No. 6 in B Minor, Op. 74 (Pathetique)
Scriabin
The Poem of Ecstasy, Op. 54

1月のフリットリとの演奏はもう聴けないようですが、マエストロのインタビューは聞けます。

January 18, 2008
Program # CSO 08-03
Opening weekend 2007: Riccardo Muti opens the 2007-2008 season in Chicago before taking the orchestra on tour to Europe.
Verdi
Overture to La Forza del Destino
Verdi
Tacea la notte placida from Il trovatore
Puccini
Vissi d'arte from Tosca
Prokofiev
Symphony No. 3 in C Minor, Op. 44
Falla
Suite no. 2 from The Three-Cornered Hat
Ravel
Rapsodie Espagnole
Ravel
Bolero

BP CSO Radio Broadcasts
2008 Programs - Interview and Audio Archive
http://www.cso.org/main.taf?p=15,1,65

Radio Program 08-03
Conductor Riccardo Muti discusses Prokofiev's Symphony No. 3 »

Conductor Riccardo Muti discusses Verdi's Forza del Destino »

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Sunday, 08 June 2008

新しい音楽監督の抱負(2)

シカゴの新聞が、マエストロ・ムーティの記者会見後に、あらためてマエストロについて分析している記事の続きを紹介します。

手元にあるフィラデルフィアの新聞の過去記事でも、音楽監督就任前に、これほど深くはマエストロへの熱意を示していないように思います。この30年近くの間に、それだけ、マエストロのよって立つところが高くなっていることの証明かもしれません。

2008年6月8日 Chicago Tribune
Dreams and visions of the CSO's new maestro

摩擦の可能性?

ヨーロッパで修練を積んだ音楽監督の確固たるアイデアが、Deborah R. Cardが率いる運営サイドの、最近のプログラミングや商業的なイニシアチブにどう適合するのかは、まだ明確ではない。シカゴ響協会会長Cardとダニエル・バレンボイムとが、これらの問題やその他の争点について、彼の音楽監督時代の最後の頃には仲たがいをしていたことは秘密でも何でもない。そして、彼の時代は2006年に終わった。

同様にムーティとCardの間にも、潜在的な摩擦となる問題点があるのだろうか。Cardが3年以上にわたって熱心にスカラ座前監督を口説いたことが、この交渉を決定づけるに際して重要だったが、私は彼女にそう質問した。

「私達は、互いに非常に率直かつ正直に理解しあい、話しあうことに関しては、実際、とてもうまくやっていけると思っています。」オーケストラのCEOは語った。「レパートリーをどう拡大するか、人々が本当に進んでやってきてチケットを購入するには、どのようにレパートリーを提示するかについて、私達の見解の間には全く相違点がありません。彼は、どうすればもっと多くの人達を演奏会に引き寄せることができるかについて、非常に夢中になっています。」

その日遅く、ムーティと熱心に話していて、彼が活発な知性を持っていて、機転の利くウィットの持ち主で、広範な教養を備え、音楽的にも道徳的にも深い信念を持っていることに気づいた(彼の心中では両者は同じ意義である)。

彼が精通している広範なオーケストラ曲のレパートリーやオペラのレパートリーについて探っていようと、イタリア社会の複雑な問題について探っていようと、彼は完璧に落ち着いている(「私の国にはたくさんの欠点があります。しかし、それでも、食べ物以外にも多くの良いものがあります。」ムーティは微笑しながらそう言った。)

ムーティは、自分のプログラミング計画やオーケストラを連れて行きたいと望んでいる他の方向性については、詳細を話し合うことを避けた。彼とCardはすぐに、2010年およびそれ以降の彼のレパートリーについて、精密な計画を立てることにとりかかる予定だと、彼は言った。

それでも、世界中から最高の現代曲をシカゴにもたらす一方で、シカゴや他のUSA在住の作曲家による新しい作品を演奏することは、必須となる。「USAの作曲家だけに関心を持つような閉鎖性は、避けるべきです。」とムーティは言った。実際、彼がUSAの音楽を演奏することにしっかりと関わっていることは、バレンボイムがほとんど全くそれを避けていたことと、強烈なコントラストをなしている。

シカゴ響の新しいマエストロは、シカゴ響がコミュニティとの関わりを広げること、社会参加を拡大することについて、自分は特に熱意を持っていると語った。オーケストラを街のいろいろな界隈に連れていき、シカゴ響の様々な室内楽グループを「学校や病院へ、そして刑務所にさえ」連れて行くというのである。

サラエボやエルサレムといった困難な街で、人々の間に何世紀にもわたって存在する敵意に橋をかける手助けがムーティにできるとしたら(彼は19年間、イタリアのラベンナ音楽祭と連携して『友情の道』コンサートを開いて、そうしてきた)、シカゴでもうすぐ最強の音楽家となる人間に、音楽を通じてシカゴの様々な区域を一層親密にすることが、どうしてできないといえるだろうか。

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新しい音楽監督の抱負(1)

シカゴでの記者会見を終えたマエストロ・ムーティについての、シカゴの新聞記事を紹介します。

イタリア語を読むのに以前ほど苦労しなくなったとはいえ(話す機会はなし)、英語の記事がまた増えるのは、とてもうれしいです。

ただ、記者会見の様子を快適にダウンロードすることができなくて、イタリア語の習得よりも何よりも、まず、インターネット接続の向上が課題か、と深刻に受け止めています。

2008年6月8日 Chicago Tribune
Dreams and visions of the CSO's new maestro

オーケストラ・ホールの外では、ショーウィンドーの中でポスターが一息に叫んでいた。「ようこそ、マエストロ!」

ホールの中では、リッカルド・ムーティがシカゴ交響楽団の第10代音楽監督に指名されてから、シカゴではじめての記者会見を開いていた。オーケストラ評議会とのディナーとオーケストラのメンバー達とのランチの間に、メディアとの会見及び挨拶がさしはさまれていた。

カリスマ性を備えた66歳のイタリア人指揮者は、これらの音楽とは関係のない任務に、魅力と思いやり、謙虚さをもちながら従っていた。これよりももっとはるかに威厳ある集会でスピーチをしたことのあるような、クラシック音楽界における古参で高名な人について、人々が予想するよりももっと大きな忍耐がそこにはあったことは言うまでもない。

ナポリ生まれらしい陽気なリズムで語っているムーティは、先月引き継いだシカゴ響を偉大なオーケストラだと称賛し、同様に、音楽コミュニティと街もほめあげ、それらについてもっとよく知ろうとし始めた熱心な様子が明らかにうかがわれたが、それら一連の姿は、シカゴの熟練政治家のように思えた。

途中、マエストロは自分自身を茶化すようなジョークを飛ばしていたが、それは、ミラノ・スカラ座音楽監督時代に、一度はスカラ座労働者達によって専制君主だという烙印を押されたことのある、強い意志を備えた音楽監督とは、およそ結びつかないようなジョークだった。

彼は、2005年に、著名な歌劇場を騒乱の中で離れたことについてのデリケートな質問を、鮮やかに切り抜けた。ムーティは冷静に考察しているのだが、彼の辞任前に、劇場の100人の案内係が彼への不信任投票をしていた。「案内係は音楽と非常に関わっていると言えますが、しかし...。」こめられた思考を一般的な笑いの中にとけこませ、パンチの利いた皮肉を放った。

みずからについては、「素朴で、基本的には南イタリアの田舎者です。」と語り、i Podは持っていないと言い、まさに先日まで、i Podは競走馬の名前だと思っていたとのことだった(シカゴ響の広報担当は後に、彼にi Podを贈ると主張した)。

公式の立場では、2010年9月に5年間の契約の最初のシーズンを始めることで、ムーティはシカゴにやってくるが、その凱旋行進はこうやって始まった。音楽監督に指名された者として、来年1月にヴェルディ レクイエムの公演を3回行う。同様に、2009-2010年のシーズンには2週間の定期公演を持つ。

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シカゴの期待

マエストロ・ムーティが6月2日にシカゴで記者会見を終えたのを受けて、あらためてマエストロについて検討している記事が出ました。

i Podは本当に楽しい話題を提供したようで、CSOの広報では、マエストロにプレゼントするとのことです。
でも、何を聴いてもらうのでしょうか?
実は、マエストロへのプレゼントを考えたのですが、マエストロは自分の演奏を聴くことには興味がないと公言していますし、指揮者としてのマエストロに他の演奏家の演奏を録音で聴いてもらうことには、ためらいがあります。詩の朗読?
マエストロにはi Podのかわりにミサンガをプレゼントできたら、と思っています。

マエストロがシカゴに何をもたらせるか、が記事の主眼であるのは間違いありません。最後の音楽監督をシカゴで務めるつもりだというマエストロにとって、そして、マエストロとその音楽の偉大性があまねく知れ渡っている現在、自分を誇示するためにシカゴへやってくるのではないことは、記事が指摘するまでもなく、当然のことです。

指揮をしているときにはただ音楽を表現していると感じるだけ、と書かれているマエストロは、シカゴの偉大さをもっと多くの人達に知ってもらうこと、音楽の素晴らしさをもっと広めること、それを目的のひとつにしていることは、その言葉から明らかです。

どのようにマエストロがその目的を遂行していくのか、シカゴの人々や記者とともに、見守っていきたいと思います。

記事は追って紹介します。

2008年6月8日 Chicago Tribune
Dreams and visions of the CSO's new maestro

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Wednesday, 04 June 2008

ようこそ、シカゴへ

シカゴ響のサイトで、2日のマエストロ・ムーティの様子と記者会見ビデオが観られます。

Benvenuto Maestro!
http://www.cso.org/main.taf?p=17,11

報じられていた、ホールのファサードに飾られたマエストロを歓迎するボードも、やっと写真で見ることができました。

シカゴの人々が、どうかマエストロを大切にしてくれますように。

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キアラさんとiPod

マエストロ・ムーティはシカゴでの2日の記者会見で、iPodが何なのか、シカゴへのフライトの機内で読んだヴァニティ・フェア誌に載っている、キアラさんのインタビュー記事で知った、と言っています。彼女はジョギングしながら聴いているとのこと。

記者会見で大爆笑を誘った話題のiPod、その名前をマエストロが耳にするのは3度目と記事にあります。
おそらく、1度目はイタリアの雑誌のインタビューでたずねられたとき、2度目が先日のフィレンツェで、そして3度目がこの記者会見でしょう。

キアラさんの記事は次のものです。
入手することになっていたので、マエストロの記者会見でも登場して、ちょっとびっくりでした。

Vanity Fair 2008年6月4日号
Lezioni di Piano

マエストロの記事は週末に時間を見つけて紹介したいです。

2008年6月3日 Il Messaggero
Muti a Chicago: applausi e stipendio da rockstar
Il maestro: «Pensavo che l'iPod fosse un puledro»

2008年6月3日 Il Mattino
L’INCARICO

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Tuesday, 03 June 2008

社会への貢献

マエストロ・ムーティが2日にシカゴで行った記者会見では、マエストロへの敬意がますます深まるような言葉がいくつも聞かれました。

キーワードは貢献。音楽家という自分の立場でできることをして、社会に貢献するということです。

2008年6月2日 Chicago Tribune
CSO, city welcomes new conductor Riccardo Muti

シカゴ響とシカゴの街にどんなふうに自分の印を残したいかとたずねられて、ムーティはこう答えた。「今の私にとって最も大切なことは、音楽を通じて街を一層よくした音楽家、そういうふうに記憶されることです。」

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シカゴ響に対する感嘆

マエストロ・ムーティの6月2日の24時間シカゴ滞在は、たくさんの記事と写真、映像をもたらしてくれて、嬉しい悲鳴をあげています。

マエストロの笑顔の写真には、仕事の疲れも忘れて、とろけてしまいそうになります。
シカゴ響のサイトに載るのが楽しみです。

Chicago Tribune
Riccardo Muti meets the media Monday at Symphony Center. (Tribune photo by Chris Walker / June 2, 2008)
http://www.chicagotribune.com/entertainment/chi-muti20080602121117,0,4268869.photo

マエストロがシカゴ響とはじめてプロコフィエフ交響曲第三番のリハーサルをした際の話は、とても興味深いものでした。

2008年6月2日 Chicago Sun-Times
Muti says performances will speak for him

ムーティはシカゴ響に関して、そのテクニックについても芸術性についても、最高の称賛の言葉を用いて語った。プロコフィエフ交響曲第三番のあるフレーズは、大方のオーケストラの場合には通常、特別なリハーサルが必要なのだが、そのフレーズについて回想しながら彼は言った。「シカゴ響はそれを完璧に演奏しました。、もちろん、最初のリハーサルにおいてでです。それで私は、そのことが偶然だったのかどうか、彼らを再度試してみることにしました。そして、オーケストラは再度、完璧に演奏し、毎回そうだったのでした。」

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大盛況の記者会見

マエストロ・ムーティのシカゴでの記者会見について、少し詳しいものが出てきているとともに、イタリアのメディアももう報じています。
記者会見で市長からの祝福のメッセージが読まれるほどに、シカゴでは大きなできごとになっています。

朝で時間がないのが残念。詳しくは夜紹介します。

マエストロがiPodを知らないとイタリアのメディアで語ったことは、シカゴでは新聞がとりあげるほど、ひとつの楽しいエピソードとして話題になっているようですが、記者会見でも質問が出ました。Opera chicさんのブログがユーモラスにこの話題をとりあげたことも、大きく影響しているのでしょう。

シカゴの記事には、馬のことかと思った、とマエストロはジョークを飛ばしたとあります。マエストロは先日、フィレンツェでこの名前を耳にして、その響きから馬かと思った、とイタリアの報道にあります。iPod、ipud とイタリア語では聞こえ、puledro、イタリア語の子馬と響きが似ているからだそうです。

マエストロが言及している、キアラさんのインタビューが載っているヴァニティ・フェア誌イタリア版最新号は、届くのを待っていますので、読んだら、また紹介します。

2008年6月2日 Time Out Chicago
Muti speaks in Chicago

2008年6月2日 Il Messaggero
Muti a Chicago: applausi e stipendio da rockstar Il maestro: «Pensavo che l'iPod fosse un puledro»

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音楽をコミュニティの中へ

シカゴの新聞に、マエストロ・ムーティの記者会見速報が載りました。
ライブストリーミングでも聞けるとのことですが、朝で時間もないので、とりあえず、記事のほうを紹介します。

ちょうど、大統領選挙の予備選がホットになっている時期ですが、マエストロは、自分は音楽家であって政治家ではないから、それほどたくさんの約束はできないが、とも言っていたそうです。

それでも、ラベンナ音楽祭『友情の道』コンサートにおいて、音楽は言語や人種・宗教の違いを越えて人々をひとつに結びつける、という主張を実行していたマエストロらしく、音楽をコミュニティへ、と考えを表明しています。

2008年6月2日 Chicago Tribune
New CSO chief reaches out to the city

シカゴ響の音楽監督に指名されたリッカルド・ムーティは、月曜日にこう語った。音楽をシンフォニー・センターの境を越えて街のコミュニティの中へ持ち込みたいと。

彼は、シカゴの人達への接し方は次のようなものにする意向だとのことである。「彼らに私のところへ来てください、と頼むのではなく、私がコミュニティのほうへ行くつもりです。学校、病院、そして刑務所にも行きます。」と、いくつかの可能な場所を挙げながら言った。「刑務所に入ることをエンジョイするわけではありませんよ。」

「生活をもっと生き生きとしたものにするために、コミュニティに音楽を持ち込むのです。」

ムーティはシンフォニー・センターにおける記者会見で考えを表明した。彼はここでクラシック音楽の聴衆を拡大したいと言った。コミュニティのグループと一緒に活動する用意があるし、シカゴ響を助けて、寄付の見込みのある人達や基金を集めるイベントのために活動する心づもりがあると言い添えた。

「出される食事がおいしいのなら、それくらいのことはするでしょう?」と冗談を言った。

この点に関しては、ムーティのスタンスはシカゴ響音楽監督前任の、ダニエル・バレンボイムとは距離を置く。バレンボイムは、音楽に関係のない活動、指揮台を離れた活動にはほとんど興味を示さなかった。

ムーティは自分のレパートリーは、バロックから現代音楽まで広がっていると語った。シカゴ響のレパートリーを広げたい、特に、USA以外の現代作曲家についてレパートリーに加えたいと言った。

ムーティは、公式には、音楽監督指名者としての任務を来年1月から始めることになっている。そして、2010-2011年のシーズンから、音楽監督として5年間の契約が始まる予定だ。

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シカゴでの記者会見

2日にシカゴを訪れたマエストロ・ムーティの記者会見の様子が、写真とともに報じられています。

マエストロは、シカゴ響とともに、コンサートホールの外に出て、コミュニティのほうへ積極的に歩んでいく、と表明しています。

また、レパートリーについても広範なものを持っていると語ったそうです。

2008年6月2日 AP
CSO's new music director meets with media, musicians

写真は次のものが出ています。

http://news.yahoo.com/nphotos
/slideshow/photo//080602/482/9f9d7ef4a69a42c58769c71d4ef0ad00/

http://news.yahoo.com/nphotos
/slideshow/photo//080602/482/089188cb7dfb4a3a9e8115ac83241201/

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Monday, 02 June 2008

シカゴという新しい世界へ

マエストロ・ムーティは今日シカゴを訪れ、記者会見なども行われる予定ですが、今日のシカゴの新聞が、5月にザルツブルクでとったマエストロへのインタビューをまじえた記事を載せています。

記者はアニフのマエストロ宅の晩餐にも招かれていますが、マエストロはその折に、シカゴでは、ケルビーニ管創設の趣旨に似たものも試みたい、と語っています。

新しいものに挑戦し続けるマエストロの姿が、ここにも出ています。

2008年6月2日 Chicago Sun-Times
CSO | Conductor looks ahead to 'a new phase' in the Windy City
BY ANDREW PATNER

「人々はこう言っています。『ムーティはこういった教育的ものには関わりたくないでしょう。こういうことは彼の眼中にありません。』明らかに、彼らは別のムーティを知らないのです。人々に音楽をもたらしたくないと思う音楽家はどんな人達でしょうか。音楽が人々の生活をどう変えるか、見たくないという音楽家とはどういう人達でしょうか。音楽が自分の人生をどのように変えられるのか、知りたくないのでしょうか。もしも、私がブラームスの交響曲やベートーベンの交響曲を違った形で指揮したことがなかったら、世の中は今もって背を向けていたでしょう。今は人生の新しい局面にあります。新たなことをする時ですし、新たな挑戦をする時です。」

ムーティの言葉には行動の裏付けがある。ザルツブルクで際立っていたオーケストラは、ムーティ自身のルイジ・ケルビーニ・ユース・オーケストラである。「ゼロから始めて3年間で作り上げたグループです。」ムーティは言った。「イタリアは音楽や芸術へ関わることを手に負えないものとして放棄しました。私の修練はすべてイタリアからのものでしたから、それを返したかったのです。こういったようなことを、シカゴでどうやれるのかを見せたいとも思っています。」

「シカゴにやって来るのは挑戦・冒険なのです。」ムーティはその晩の終わりに言った。

「『新世界』、全く新たな世界です。」40年近く連れ添っている妻の Cristina Mazzavillani Mutiは言った。彼女はオペラの演出家であり、ラベンナ音楽祭を統括している。「そしてわくわくするようなことです。」

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Thursday, 29 May 2008

シカゴ響のメンバーの歓迎ぶり

シカゴ響のメンバー達がどれほどマエストロ・ムーティに夢中になっているか、報じているニュース・サイトがあります。

全文はいずれ紹介しますが、音楽監督を見つけるための委員会のメンバーのひとり、シカゴ響トロンボーン奏者 Michael Mulcahyのマエストロ・ムーティ観は、多くの人が抱いているマエストロへの先入観、偏見といってよいものを打ち砕くものです。すなわち、マエストロ・ムーティは、自分の音楽観を押しつけるのではなく、ひとりひとりのプレーヤーから最高のものをうまく引き出す指揮者、という見方です。

ちょうど、フランスのニュースサイトにマエストロのインタビューが載っていて、その中で、シカゴ響のことを完璧なマシーン、でも、心を持ったマシーンだと大絶賛しています。

来週シカゴを訪れるマエストロについての記事が楽しみです。

Wedensday Journal 2008年5月27日 
Local musicians rave about the new maestro

la Croix.com 2008年5月28日
Riccardo Muti

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Saturday, 24 May 2008

シカゴ響音楽監督就任を喜ぶモルフェッタ

マエストロ・ムーティがシカゴ響音楽監督に就任するニュースは、知人の多いモルフェッタでも歓迎された、という報道がありました。

記事では、マエストロとモルフェッタの強い絆を示す事例がいくつかか紹介されています。

マエストロがUSAのオーケストラの音楽監督を終えるにあたって、モルフェッタに指揮棒を寄贈したこと。現在Civica Siloteca del Centro Studi Molfettesi のホールPalazzo Giovene に展示されているそうです (開場時間:  月~日18-21時, 土・日10-12時).

復活祭の聖週間で、モルフェッタのprocessioneの際に演奏される葬送曲を愛していること。

モルフェッタ生まれの作曲家Luigi Capotortiは、その作品のほとんどがナポリの国立図書館に収められていますが、その作品を指揮するのが夢であること。
マエストロはモルフェッタの名誉市民になった式典で、Luigi Capotortiに捧げられたVilla Comunale にモニュメントが掲げられるのを見たいと語ったこと。モルフェッタには彼の名前が付けられた通りもあるそうです。

2008年5月23日 Molfetta live
La bacchetta di Riccardo Muti dirigerà la Filarmonica di Chicago

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Sunday, 18 May 2008

シカゴの全面的なバックアップ

シカゴのメディアは、マエストロ・ムーティのシカゴ響音楽監督就任を、いろいろな面からとりあげています。
クリティックが様々な面から検証しているもの、オーケストラのメンバー達に取材したもの、そして、シカゴ響協会会長のコメントを中心にすえたもの、と見事にすみ分けています。

最後のジャンルは次の記事です。これも紹介するつもりです。

2008年5月16日 Daily Herald
Muti deal shows it's never wise to settle

シカゴ響のサイトでは、ヨーロッパツアー中のマエストロの指揮姿の写真が観られますし、オーケストラのメンバーが感銘を受けたのは、こういう《運命の力》序曲だったのだろうか、と思われる演奏が聴けますし、マエストロの短いコメントも聞けます。
素晴らしいサポートです。
マエストロはイタリア人だから、やはり、こういう熱烈でこまやかな関心と応援がとても嬉しいし、好きなのだろうなあ、と思います。

日程があえば、是非、シカゴを訪れたいです(昨秋も、ミュンヒェンとどちらにしようか、とても迷いました)。でも、パスポートコントロールが...。

Chicago Symphony Orchestra
Riccardo Muti
http://www.cso.org/main.taf?p=17,11

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シカゴ響によるベスト・チョイス(4)

シカゴの新聞に載った、マエストロ・ムーティ音楽監督就任擁護論の残りの部分を紹介します。

音楽監督就任は2年後です。期待と不安と...。
でも、シカゴ響のサイトで送ったマエストロへのメッセージには、できるだけ早く日本を訪れてください、と最後に書きました。

2008年5月11日 Chicago Tribune
Riccardo Muti, CSO a potent combination
New conductor brings energy, experience
By John von Rhein Tribune critic

教養人

オーケストラの響きに関するムーティの耳は非常に正確で、聴衆が彼の演奏するワーグナーをそのドビュッシーと間違えることはありそうにない。モーツァルトの演奏については審査員はまだ迷っている。私が聴いたムーティのモーツァルトは、ロマン派のスタイルで美しく飾りすぎる傾向にあった。このスタイルは、シカゴのオーケストラホールでダニエル・バレンボイムのもと、食傷するほど聴かされた。

彼は広範な教養の持ち主で、音楽作品は、それと同時代の芸術作品との関係の中で考えることによって、その意味がより一層理解されるよう望むと、演奏家達や聴衆にアドバイスしている。たとえば、イタリアの作曲家ルイジ・ケルビーニによるミサ曲は、イタリアの新古典主義彫刻家アントニオ・カノーヴァと並べて考える。

演奏における潔癖な客観性に関する彼の耳といえば、それは、スカラ座の偉大な先達アルトゥーロ・トスカニーニと時折結びつけられてきた。ある種の作品のある一定の演奏については、おそらく、そのとおりかもしれない。しかし、ムーティは、最終的には、自分自身の解釈を持った人である。

さらに、彼は、オーケストラの音と構造に関する見事な建築家だ。

昨年9月のシカゴ響とのスクリャービン、プロコフィエフ、チャイコフスキーの演奏からは、次のことが明白になる。彼は、このオーケストラから、響きや旋律、フレージング、アーティキュレーションについて、陰影を引き出すことができる。それは、完璧で腹蔵にこたえるような感動を覚える音楽を作りながらも、オーケストラ自身、自分たちが持っていたことを知らなかったようなものである。

ムーティとシカゴ響がどのように協働しているかについて私が知っているすべてに基づき、見事な演奏会が将来待っていることをあらかじめ言っておく。マエストロとメンバー達は、長期にわたって互いに非常に素晴らしい存在になるだろうと、私は思う。そして、両者はともに、シカゴという街にとって、そして、文化界におけるシカゴのポジションにとって、とても優れたものになるだろう。

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Friday, 16 May 2008

シカゴ響とマエストロへの祝福メッセージ

シカゴ響のサイトで、マエストロ・ムーティの音楽監督就任への祝福メッセージなどを書き込めるようになっています。

とても素晴らしいアイデアです!!!

Send a note to Maestro Muti

http://www.cso.org/main.taf?p=11,40

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Thursday, 15 May 2008

シカゴ響の熱意

今日のシカゴのニュース・サイトに、マエストロ・ムーティのシカゴ響音楽監督就任について、シカゴ響のメンバー達に取材した記事が載っています。

同響が昨秋のヨーロッパ・ツアー後、マエストロに手紙を書いたことは有名な話です。
この記事もそれを報じています。
85人のメンバー達が手紙を書いたとのこと。

そのひとつは、たとえば、トロンボーン奏者Jay Friedmanのものです。

「もしも、これまでに芸術上の夢のすべてがかなえられたわけではないのなら、シカゴには音楽におけるフェラーリがあなたを待っています。ただここを訪れるだけで、手に入ります。」

彼はシカゴ響に25年間在籍していますが、マエストロについてはオーケストラが徹底的に賛同していて、そのようなことはこれまでほとんどなかったことだ、と言っています。

そして、5日のオーケストラ・ミーティングで就任決定の正式発表があったとき、メンバー達はどっと嵐のような拍手をしたそうです。

マエストロが昨秋シカゴに滞在したときは、演奏会が大成功であっただけでなく、気候もよくて、マエストロはマセラッティを貸与されて、街をドライブしたとのこと。

シカゴ響の音楽監督探しのための委員会のメンバーがマエストロと最初に接触したのは、2005年4月、ちょうど、マエストロがスカラ座を辞任した頃だったそうです。

心弾む記事でした。

週末に紹介します。

2008年5月15日 Evanston Review

Conducting from head & heart

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Tuesday, 13 May 2008

ハーヴェイ・サックスの支持

シカゴの新聞からもコメントを求められていましたが、著名な音楽ライター、ハーヴェイ・サックスが、マエストロ・ムーティのシカゴ音楽監督就任を支持する記事を書いています。

何百回となくマエストロの演奏に接してきたけれども、前向きで真剣、能力があり、音楽性もあるという評価はかわることはない、としています。
そのことは、マエストロのレパートリーや解釈に直ちに賛同することを意味するわけではないけれども、指揮者とオーケストラの関係において最も大切なのは、指揮者がオーケストラのメンバー達を熟練度と確信を以て導き指揮することだ、とし、ニューヨーク・フィルのお膝元ニューヨーク在住ながら、と断りながらも、マエストロ擁護を展開しています。

夜に時間があったら、たくさん出てきた、聖霊降臨祭音楽祭記事とともに紹介します。

Overflow
Harvey Sachs on music and various digressions
2008年5月12日 Mutatis mutandis: Muti goes to Chicago

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Monday, 12 May 2008

シカゴ響によるベスト・チョイス(3)

シカゴ・トリビューン紙に載った、マエストロ・ムーティの音楽監督就任を支持する記事の続きを紹介します。

高水準を妥協することなく追求するマエストロへの理解を示すシカゴ響には、感銘さえ受けました。

ここまで仔細に反論を展開していくのは、見事でもあります。

また、バレンボイムとの比較が再三再四登場するのを、とても興味深く思いました。

レパートリーが偏っている、と批判の声をことさら大きくはりあげるのは、日本でも少なからずみられますが、マーラーの演奏が少ないことを非常に重視してのことでしょうか。

2008年5月11日 Chicago Tribune
Riccardo Muti, CSO a potent combination
New conductor brings energy, experience
By John von Rhein Tribune critic

音楽を奨励する

それはなかなかできないことだ。しかし、ムーティは、コミュニティ内でクラシック音楽への改宗者を出すことを率先してやりたいし、潜在的な寄贈者や新しい聴衆と進んで関わりたい、と言っている。このことは直ちに、彼の前任者であるエリート主義者ダニエル・バレンボイムとの区別になる。バレンボイムは、音楽と具体的に関係しないようなことへの責任はきまって避けていた。

「私は、オーケストラは、寄付する余裕があり、チケットを購入できるような人々のためだけでなく、コミュニティのすべての人のために存在すると考えています。」こうムーティは言った。「音楽監督はスポンサーと共に活動しなければなりません。彼らを説得して、芸術を支援するための金銭を提供してもらうためです。音楽は特にコミュニティに奉仕しています。」と付け加えた。「人々に音楽の重要性を気づかせ、次世代のための準備をする目的なら、どこへでも行く用意があります。」

オーケストラ協会との契約はムーティに、本拠地とツアーにおいて、1シーズン、少なくとも10週間はシカゴ響と過ごすことを要求している。これは今日、めまぐるしく世界を飛び回る国際的な指揮者にとっては、平均的なコースである。在シカゴ期間が短すぎると考える人は、バレンボイムはその15年間のほとんどの在任中、シカゴとはこれとほぼ同じ期間を過ごしていたことを思い出すべきである。好むと好まざるとにかかわらず、そこに居を定めて根をおろす指揮者の時代は終わっている。(ムーティが言うには、彼と妻クリスティナは、少なくとも今のところは、シカゴのホテルからオーケストラに通うつもりだとのことである。というのは、自分ひとりでは卵をゆでることさえできないからだ、と冗談を飛ばしている。)

どの音楽プロジェクトにもエネルギーと集中力をもちこむことで有名な、極度の集中力の持ち主である音楽家、ムーティは、シカゴで過す時間を最大限に使うものと期待されているかもしれない。彼は言う。「音楽監督であるということは私にとって、その組織での生活に深く関わることを意味します。他の指揮者よりも多くの時間、指揮するような指揮者、というような類いのものだけではないのです。」

彼はミラノの有名なスカラ座で19シーズン音楽監督を務めたが、その歴史的なオペラ・ハウスの活動において、数々の面を監督していたことが知られている。それは、フィラデルフィア管で12年間音楽監督を務めた際とまさしく同様である。そこでは、最後にはVerison Hallとなった新しいコンサート施設創設のためにキャンペーンを張り、基金のために動きまわっていたムーティが見られた。

ムーティは、スカラ座のオーケストラや同歌劇場の他の労働者達が関わった、短絡的な紛糾の中、2005年にスカラ座を離れた後で、傲慢だという評判をとった。たとえそうだとしても、ムーティは傲慢だと不満を述べるシカゴ響のメンバーの声を、私はまだ聞いたことがない。高い水準にあくまでもこだわり、周囲の人達にも自分と同じようにこだわるよう期待することは、傲慢であることとは同じではないし、独裁的であることとも同じではない。シカゴ響のメンバー達はそう指摘する。

「オーケストラは、ムーティの音楽作りのスタイルに全く容易に適合しました。そして、どのコンサートでも、私達の間に他よりも深い相互理解があったという印象を残したのです。」シカゴ響の副首席オーボエ奏者Michael Henochはこう言った。彼は音楽監督を探す委員会のメンバーとして、ムーティとの契約を評議会に熱心に勧めた。

世界で最高のオペラ指揮者の一人としての経験とともに、ムーティは広範なオーケストラ曲レパートリーをシカゴにもたらすだろう。それは、彼の膨大なディスコグラフィが証明していることである。

彼は、ベートーベン、ブラームス、シューベルト、シューマンそしてチャイコフスキーの交響曲を全曲録音している。ハイドン、モーツァルト、ブルックナーや、シカゴ響にとって中心的なレパートリーである他の独墺作品について、数多く指揮している。たとえ、マーラーがムーティの関心の度合に不満を述べたとしても、作品に選択がみられるだけのことである。生存している指揮者で、Giovanni PergolesiからBerioに至るまで、これほど広範にイタリア音楽を聴衆に提供した指揮者はいない。彼はオーケストラの音楽上の伝統にきっとうまくあてはまるはずだ。

我々は、フィラデルフィアでと同様、コンサート形式のオペラがシカゴのオーケストラ・ホールに戻ってくるよう、ムーティに期待することができる。彼の20世紀レパートリーは一般に考えられているよりも広い。Hindemith、Dallapiccola、Petrassi、Ligeti、Britten、 Shostakovichの音楽の演奏に非常に優れ、広く称賛されている。現代音楽についての嗜好はバレンボイムよりもかなり包括的だ。同様に、バレンボイムのプログラミングに不満だったあるブロガーが考察しているように、ムーティはElliott Carterを演奏しない。

ムーティは、スコアだけしか許さない、厳格な解釈者として有名である。そのように一般化された形容では、全体像からは程遠い。彼は、共演している歌手が、いくつかのアリアにおいて書かれていない音符を挿入するのを止めさせることで有名だが、マエストロは決してすべてをcome scritto 書かれているとおりにするほど、ペダンティックではない。柔軟性をもってというのが彼のアプローチにおける鍵である。

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Sunday, 11 May 2008

シカゴのプレスの別の論調

今日のシカゴの新聞が、また、一紙、マエストロ・ムーティへの支持をあらためてうちだしています。さらに、将来への興味深い示唆もしています。

マエストロについて、トスカニーニのバイオグラフィーの著者Harvey Sachsや、オーケストラのメンバー達の証言を連ねています。

興味をひかれたのが、結びの項でした。

若くて将来があって、技術もあり、オーケストラに対して権威をもって指揮できるような指揮者がいれば、オーケストラはそちらを獲得すべく、懸命になっただろうが、そういう者は存在しなかった、として、マエストロを選んだことについてオーケストラの将来を憂える向きがあることを、振り払っています。
しかしながら、Dudamelを念頭におきながら、彼がLAフィルハーモニックの音楽監督であるとしても、シカゴ響と彼の現在進行中の関係が取るに足りないものとなることはないだろう、としています。たとえマエストロが10年在位したとしても、そのときDudamelは39歳だ、とし、シカゴ響は素晴らしい処置、動きをしたが、その動きはオーケストラがその将来に関して閉じたり、危機に陥ったりするよりは、むしろ将来に向かって広く開いていくものだ、と今後についても示唆し、提言しています。

これも、追って紹介します。

2008年5月11日 Chicago Sun-Times
CSO gets the right man for the job
Italian conductor Riccardo Muti's bad rep is a bad rap
BY ANDREW PATNER

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シカゴ響によるベスト・チョイス(2)

シカゴの新聞に載った、マエストロ・ムーティ音楽監督就任を支援する記事の続きを紹介します。

1990年代前半を『スラム・ダンク』熱で過した者にとって、ブルズで活躍していたマイケル・ジョーダンを忘れることはできません。
もちろん、評者が言うように、マエストロは単なる広告塔、人寄せパンダではありません。音楽の力を信じ、多くの人に音楽を聴いてもらい、音楽の力を知ってもらうことを使命とまでしている、偉大な音楽家です。

2008年5月11日 Chicago Tribune
Riccardo Muti, CSO a potent combination
New conductor brings energy, experience
By John von Rhein Tribune critic

より危険な選択

ニューヨーク・フィルハーモニックとロサンジェルス・フィルハーモニックは、最近、自分達の将来をそれぞれ、Alan Gilbert、Gustavo Dudamelといった、才能はあるけれども比較すればまだ答えの出ていない、若い音楽監督につなぎとめた。これは非常に危険度の高い賭けである。どちらの指揮podium dervishもオーケストラを新しい高みへ引き連れ、聴衆の中に興奮を巻き起こすかもしれない。あるいはまた、どちらも、オーケストラを道連れにして、墜落し、燃えてしまうかもしれない。

シカゴ響は賭けはしない。若さと閃光よりも熟成と経験を選んだ。これまでのやり方がオーケストラにとって、何年にもわたる見事な成功を収めていることは証明済みだ。どうして今変えることがあろうか。

ショルティのシカゴにおける歴史的な業績の向こうに、Bernard Haitink 79歳とPierre Boulez 83歳が、シカゴ響を当面率いるチームとしての自分達の立場で、あらん限りの素晴らしいことを行っているのを忘れてはならない。昨年9月にムーティが、シカゴのオーケストラ・ホールとヨーロッパ・ツアーというたった1ヶ月のコンサートで、オーケストラのメンバー達、聴衆そしてプレスに対して与えた強い印象は、彼がシカゴ響で直面する挑戦をより容易なものにするだろう。

既に彼は、シカゴ交響楽団協会会長Deborah R. Card やその他のスタッフ達との間で、生産的な仕事関係を発展させている。

「今私には、エネルギーが充満しています。」音楽監督に指名された彼は先週、そう語った。自分の長いキャリアの文脈の中でこの任命を眺めながら、語っている。「私は、マラソンランナーがゴールに近づいてきたときのような気持ちを感じています。そういうときはもっと力強く走ります。勝利を喜んでいるからです。」

明らかに運営サイドと評議会は、マイケル・ジョーダンが1990年代にブルズに対して行ったことを、ムーティがシカゴ響に対して行うよう、期待しつつある。普通ならば「スポーツ」に関心をもとうとしないような人達をもっと多く味方につけ、彼らを、ホームチームの栄光を応援するような永続する観衆の一部にすることである。

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シカゴ響によるベスト・チョイス(1)

11日のシカゴの新聞に載った、シカゴ響音楽監督に就任するマエストロ・ムーティへの全面支持論を紹介します。

マエストロの決断は、ファンであるわたしには、とても重いものでした。もっと年長のマゼールの活発な活動例があるとはいえ、大きな期待と興奮、そして、いくばくかの不安があります。遠い日本にいますが、ファンとしてできることをしていきたいと、決意を新たにしています。

2008年5月11日 Chicago Tribune
Riccardo Muti, CSO a potent combination
New conductor brings energy, experience
By John von Rhein Tribune critic

オーケストラのメンバー達が今、喝采の嵐を満足げに眺めているとしても、私は非難するつもりはない。

リッカルド・ムーティがシカゴ交響楽団の次期音楽監督になると先週発表された結果、彼らは自分達がオーケストラの世界で羨ましがられていることに気づいた。

この大成功をさらに大きくしているのが、輝かしくカリスマ性を持ったイタリア人マエストロを、シカゴ響がまさにニューヨーク・フィルの元にから奪い去ったということなのである。ニューヨーク・フィルは、少なくとも一度は彼に音楽監督職を申し出たにもかかわらず、確固とした正式の保証をとりつけることができずにいた。2010-2011シーズンから5年間、ムーティがシカゴ響で音楽監督に就任するに伴って、彼のニューヨーク・フィル客演はなくなるだろう。

ムーティは如才ないがために、そうは言っていないが、ニューヨークを抑えてシカゴを選んだ理由は、言わずもがな、明らかに思える。つまり次のようなことだ。シカゴのほうがいいオーケストラを抱えている。オーケストラの運営サイドはムーティに、ニューヨークでは見いだせないような条件を約束した。そして、東海岸で遭遇するような指揮台上の競合に、ここでは直面しない。

卓越したキャリアをもった人生の幸福な晩年を過ごしている、どんなA級の年長指揮者(ムーティは活気みなぎる66歳だ)がここに根をおろしたいと願わないだろうか。結局は、シカゴ響なのである。

ブロガー達が議論に加わるのに時間はかからなかった。ムーティのレパートリーが保守的かもしれないという懸念が出ている。ニューヨーカー誌のAlex Rossは、ムーティをシカゴにもたらしたものと推測される、「世界をかけめぐる有名指揮者」jet-set celebrity conductor傾向に疑問を呈している。一方、サン・フランシスコ・クロニクルのJoshua Kosmanは、シカゴ響は長期の保障と交換に短期の業績を得たのかもしれない、と懸念する。

フィラデルフィア管におけるムーティのプログラミングを見るならば、彼はそこで1980年から1992年の間音楽監督だったのだが、様々な様式の新しい音楽をかなりの量、指揮していることに気づくだろう。シカゴ出身のRalph ShapeyやShulamit Ranのほか、Gyorgy Ligeti、 Luciano Berio、 Bernard Rands、 William Bolcom、 Christopher Rouse、 Richard Wernick そして Vincent Persichettiといった具合である。

シカゴ響はただ単に広告照明灯となる名前を雇ったのではなかった。素晴らしい音楽家であり、強力なオーケストラ構築者であり、オーケストラと街、コミュニティに十分関わるらしい名前を雇ったのである。

1969年にシカゴ響を引き継いだGeorg Soltiについて、彼も"jet-set celebrity conductor"だと言う人もいるだろうが、シカゴ響が彼を雇ったときに、誰か少しでも異議を唱えた人がいたとは記憶にない。

経済危機にあるこの頃、オーケストラは最近になってやっと何年にもわたる赤字から抜け出し、2001年の後起きた聴衆の風化現象をゆっくりと逆転させつつあるが、そのオーケストラはこう問わなくてはならない。長期にわたる問題解決と芸術的な卓越性に対して、どのワールドクラスの指揮者が最高の一撃をなすだろうか。両面において、シカゴ響にとって、ムーティが最高の、そして、おそらく唯一の選択だった。

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シカゴの全面擁護

シカゴの新聞が、マエストロ・ムーティへの長文の全面擁護論を展開しています。

シカゴ以外から批判の出ている、レパートリーへの危惧、マエストロの年齢への危惧、年間契約が10週間という短期間であることの危惧などを、ことごとく論駁し、ベスト・チョイスであることを保証しています。

レパートリーが保守的であるという批判については、フィラデルフィア時代を見よ、と答えています。マエストロ自身もそう語っていますし、ファンならば、同じように反論することでしょう。

年齢への危惧は、短期のとりあえずの保障を、名のある指揮者から得ようとした、ということなのですが、若い指揮者に託して将来を見据えることはギャンブルでもある、と言いきっています。

年間10週間の契約については、現代の著名指揮者には仕方のないこと、との考えがうかがわれます。

マエストロを選んだ背景にはシカゴ響特有の文化があるのかもしれません。
また、マエストロがニューヨーク・フィルではなくシカゴ響を選んだ理由について、後者のほうがいいオーケストラだからであることを暗に語っている、というようにマエストロの意図を汲もうとしているのには、そこまで言い切ってしまうのか、とシカゴの強い自負を感じました。

追って紹介します。
(お願いですから、Ricardoではなく、Riccardoと綴ってく