78 posts categorized "団体:ニューヨーク・フィル"

Sunday, 18 May 2008

NYタイムズらしい記事

今日のニューヨーク・タイムズ紙に、ニューヨーク・フィルよ、どうしたのか、というような記事が載りました。

マエストロ・ムーティがシカゴ響の音楽監督に就任することが発表された後、ニューヨーカー誌のAlex Rossは、たとえ、マエストロを音楽監督に迎えそこなったのだとしても、前向きなコメントをしていました。

今日は、NYタイムズ紙のクリティックAnthony Tommasiniが、喪失感を抱えているように見えたらしいNYフィルハーモニックに、メッセージを送っていました。
アラン・ギルバートが音楽監督に就任することが発表されたときの興奮はどこへ行ってしまったのか、ムーティが就任していたら、ニューヨークにとって誤った選択となるはずだった、と。

わたしは、マエストロの、マエストロだけのファンですが、シカゴ行きが決まった後、NYタイムズ紙ではいつかこういう記事が読めるものと思っていました。

来年のマエストロ来演で、フィルハーモニックがまた素晴らしい演奏を聴かせてくれますように。

2008年5月18日The New York Times
Philharmonic and the Man Who Got Away
By ANTHONY TOMMASINI

Alex Ross: The Rest Is Noise
2008年5月7日Muti goes windy
http://www.therestisnoise.com/

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Wednesday, 07 May 2008

ニューヨーク・フィルの落胆

今日のニューヨーク・タイムズ紙は、マエストロ・ムーティのシカゴ響音楽監督就任ニュースが、ニューヨーク・フィルをどれほど落胆させているかを報じています。

オーケストラのメンバー達は、自分達が選ばれず、シカゴ響が選ばれた理由を何とか探そうとしています。正直、このような記事をニューヨーク・タイムズ紙で読むことは、本当につらいことでしたし、驚くべきことでした。

ニューヨーク・フィル会長Zarin Mehtaは、マエストロには公式の申し出は何もしていない、と否定しています。けれども、それは解釈の問題であり、マエストロ自身は申し出があったことを示唆したし、オーケストラのメンバー達の中には、マエストロに対して音楽監督の打診がなされたのではないか、と思っている人達がいる、と記事は書いています。

そして、メンバー達は、拒まれた理由、ニューヨークが選ばれなかった理由をいろいろ考えています。

ニューヨークは世界のトップアーティストが毎シーズン訪れること、スカラ座を辞任した理由が政治的なもめごとに嫌気がさしてのことであれば、ニューヨークよりは、シカゴの穏やかで安息の得られる雰囲気のほうがいいのだろう。
また、タイミングと機会の問題と言うのであれば、ニューヨークが話を持ちかけたころは、まだ、有名オーケストラの音楽監督という職に束縛されたくないと思っていたのだろう。
などなど。

マエストロこそが音楽監督のベスト・チョイスだと思い、マエストロとフィルハーモニックは素晴らしい関係を築き、マエストロも自分達に心を向けていた、と思っていたのに、突然、シカゴ響の音楽監督就任のニュースが現れたのですから、大切な人を奪われた気持ちになる、というのはよくわかります。

マエストロとの関係において、できたはずのことで、やらなかったことはないと思う、あとはマエストロの好みの問題だという、痛々しいまでの気持ちが伝わってきます。

結局は、マエストロの言うところの、タイミング、なのでしょうか。

2008年5月7日 The New York Times
At the Philharmonic, Musings About Muti

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Tuesday, 06 May 2008

ニューヨーク・フィルの反応

マエストロ・ムーティがニューヨーク・フィルで2009-2010シーズンから、新音楽監督を補佐する形で首席客演指揮者のような関わり方をすることは、既に報じられたとおりです。実際、2010-2011シーズンにはヨーロッパ・ツアーも予定されています。

ニューヨーク・タイムズ紙は、ニューヨーク・フィルとの関係についても次のように報じています。

マエストロは、ニューヨーク・フィルとの関係は続けていくつもりだと述べていますが、共演の時間が減るだろうと示唆しているそうです。

2010-2011シーズンからのマエストロのシカゴ響音楽監督就任決定について、フィルハーモニック会長Zarin Mehtaは、落胆した、と述べています。オーケストラのメンバー達は、マエストロのために演奏することを特に喜んでいるからだ、とのことです。
彼はまた、オーケストラのイメージが混同されるおそれもあることから、マエストロのシカゴ響音楽監督就任後は客演はなくなるだろう、と述べています。
さらに、このようになることを危惧していて、もっと若くてフィルハーモニックと多くの時間を過ごしてくれるような指揮者のほうへ進んだ、と語っていることも同紙は報じています。

ニューヨーク・タイムズ紙が言うように、ニューヨーク・フィルハーモニックは二度もマエストロを音楽監督にひっぱってきそこねたことになります。
しかし、そこには、マエストロの言う、時と状況の合致する出会いがなかったといえるのかもしれません。

シカゴの新聞が、ニューヨーク・フィルの新音楽監督発表およびマエストロの首席客演指揮者待遇に、かなりの焦りとシカゴ響への強いプロテスト(マエストロにアプローチせよ)を見せていた一方で、ニューヨークのプレスは、マエストロのフィルハーモニック音楽監督就任に疑問を呈するような雰囲気もあった(若くて未来のある指揮者がいい、現代曲など意欲的なプログラミングも必要、といったような、マエストロへの難癖とも思えるような消極的態度)ことを思えば、ある意味、予想できた、でも、興味深い結果でした。

恋愛にもよくあることかな?

The New York Times 2008年5月5日
And the Brass Ring Goes to Chicago Symphony: Riccardo Muti Says Yes

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Thursday, 01 May 2008

ニューヨーク・フィルとのツアー

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルのツアーが、ヨーロッパのマネージメントのサイトに載っています。

2010年10月18日~2010年11月4日でスカンジナビアとなっています。

Website der Konzertdirektion Schmid
Saison 2010 / 2011
New York Philharmonic
Riccardo Muti
18.10.10 - 04.11.10
Skandinavien

http://www.kdschmid.de/deutsch/index.php3?ch=3&p=orch_start.htm

なお、フィルハーモニア管との2009年11月のツアーは、マゼールになっています。

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Monday, 24 March 2008

マエストロ、NYフィルに登場せず

マエストロ・ムーティが健康を崩して(インフルエンザ flu)、ニューヨーク・フィルの定期公演をキャンセルしました。

どうかくれぐれもお大事になさってください。

お見舞いのメールをオフィシャル・サイトに出して気持ちを伝えることしかできないのが悲しいです...。

2008年3月23日 AP
Kid From Brooklyn Gets NY Phil Debut

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Monday, 18 February 2008

音友誌報じるNYフィル公演

音友誌最新号でも、マエストロ・ムーティのニューヨーク・フィル公演が写真入りで紹介されています。
ウィーンでマエストロの指揮姿の写真を数枚購入していますが、その1枚は、まさにリストのような端整な横顔を見せていました。

ちょうど、ニューヨーク・フィルのサイトでは、マエストロが指揮したブラームスのピアノ協奏曲第2番などが、オンラインで聴けます。

音楽の友誌 2008年3月号
海外レポート アメリカ
NYPの年末年始

New York Philharmonic
Broadcasts and Recordings

Leif Ove Andsnes Performs Brahms
Brahms: Piano Concerto No. 2
Liszt: From the Cradle to the Grave
Scriabin: The Poem of Ecstasy
Online: Fri, Feb 15 - Fri, Feb 29
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth

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Tuesday, 29 January 2008

FT紙のニューヨーク・フィル評

FT紙にもマエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルのブルックナー、シューマンの評が載りました。
マエストロのブルックナーの美しさの面にも注目しています。
夜に紹介できたら、と思います。

2008年1月28日 FT
Muti, Lupu/NY Philharmonic, Avery Fisher Hall, New York

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Monday, 28 January 2008

ブルックナーでの圧倒的な勝利

今日のニューヨークの新聞が、マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルのブルックナー交響曲第6番について、絶賛しています。
マエストロについて、ニューヨーク・フィルでタイトルがあろうがなかろうか、同管を率いていくよう、我々は皆、大きな期待を持って待っている、とまで書いています。
ニューヨーク・タイムズ紙同様、Adagioの演奏の美しさは格別だとみなしています。

このブルックナーは、ニューヨーク・フィルのサイトで聴ける演奏のリストには載っていないようです。残念です。
聴けた人は幸せ!

2008年1月28日 The New York Sun
An Avery Fisher Doubleheader

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Friday, 25 January 2008

ニューヨーク・タイムズ紙のみたマエストロのブルックナー

今日のニューヨーク・タイムズ紙が、マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの後半のプログラムについて評を載せています。ブルックナーの演奏については、明確な言い回しを避けているようにも感じられるのですが。

確かに、評者の言うとおり、マエストロとブルックナーの組み合わせは奇妙かもしれません。
神秘と恍惚を求めた作曲家と、明解で、隅々まで明るく照らし出される演奏を行うマエストロの対照、それに加わるところの、都会的で、感傷におぼれることのないニューヨーク・フィル、という対比。

マエストロの6番は、スカラ・フィル、バイエルン放送響のどちらとの演奏でも、透明で洗練された音の重なりがあり、驚いたものでしたが、ニューヨーク・フィルではどうだったのでしょうか。

2008年1月25日 The New York Times
In a Show of Accessibility, Schumann Joins Bruckner

それにしても、2月~4月のいずれかの月にはウィーンへいけるかな、などとのんびり思っていたのが、遠い世界のことのように感じられる日々です。

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Thursday, 24 January 2008

Andsnesのサイト

マエストロ・ムーティとニューヨークで共演したAndsnesのサイトで、ニューヨーク・タイムズ紙掲載の写真と評を観ることができます。

Leif Ove Andsnes
News & Press
http://www.andsnes.com/newsstory.php?nid=83

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Wednesday, 23 January 2008

出揃ったニューヨーク・フィル公演評

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィル公演の前半プログラムの評が、ニューヨーク二紙、フィナンシャル・タイムズ紙と、ほぼ出揃ったようです。
週末に紹介できたら、と思います。

2008年1月22日 The Financial Times
Muti/New York Philharmonic, Avery Fisher Hall, New York

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Monday, 21 January 2008

省エネのニューヨーク

今朝のNHKラジオ第一『ラジオあさいちばん』のワールドリポートはニューヨークでした。マエストロ・ムーティが、ニューヨーク・フィル、Andsnesとのブラームスのピアノ協奏曲第二番について、素晴らしい演奏評をもらったばかりです。NYタイムズ紙の記事も、この二人の組み合わせがいい結果をもたらしたことを書いています。
添えられた写真のマエストロが浅黒く焼けているのは、モーリシャスの海で?
ニューヨーク・フィルへの客演にはこういう共演があるので、来シーズンも楽しみですし、緊密な関係になって本当によかったと思います。

さて、ラジオのリポートによれば、ニューヨークは気温零度前後、また、省エネが進み、夜のニューヨークの美しいイルミネーションが発光ダイオードの淡い色に変わったとのことです。久しぶりにニューヨークにマエストロを聴きに行きたくなりました。

2008年1月18日 The New York Times
Inspired by Old Masters, and Each Other’s Artistry

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Sunday, 20 January 2008

ニューヨーク・フィルの公開リハーサル

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの、1月17日公開リハーサルの様子を紹介していらっしゃる方がいます。
ありがとうございます。
生けられた花の写真の美しさにみとれてしまうブログです。

マエストロの言葉に大爆笑しました。
マエストロは、本当に辛口のジョークがうまく、マエストロのイジワル!、と思いながらも、やっぱり笑ってしまいます。

時々くもり、いつも花。
2008年1月19日 1/17  NYフィル オープニング・リハーサル 
http://hananony.exblog.jp/

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Saturday, 19 January 2008

素晴らしい組み合わせ

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの18日の公演について、ブラームスのピアノ協奏曲とスクリャービンについて称賛している評が出ています。
マエストロのフランス公演の評をいつも読んでいるサイトです。
新聞評が楽しみです。

Concerto.Net 2008年1月18日
The Brahms Bursting O’er Head
http://www.concertonet.com/scripts/review.php?ID_review=4381

.

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Saturday, 12 January 2008

NYフィルへの資金提供

ニューヨーク・フィルは2月にピョンヤン公演を行う予定ですが、チェスキーナ・永江洋子さんが資金提供していることが報じられています。

2008年1月12日 朝日新聞朝刊
NYフィル、来月平壌公演 日本人富豪が資金提供

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Friday, 11 January 2008

ニューヨーク・フィル2008-2009シーズン

The New York Philharmonic 2008-2009 Season

月ごとやPDFによるシーズン全容など、いろいろな形式で見られます。

http://nyphil.org/concertsTicks/season_highlights.cfm

マエストロ・ムーティのコンサートは次のとおりです。

Inside the Music: Brahms's Serenade No. 1
Friday, Jan. 23, 2009, 8:00 PM

Conductor: Riccardo Muti
Brahms: Serenade No. 1

Muti, Quasthoff, Haydn and Brahms
Thursday, Jan. 22, 2009, 7:30 PM
Saturday, Jan. 24, 2009, 8:00 PM
Tuesday, Jan. 27, 2009, 7:30 PM

Soloist: Thomas Quasthoff
Conductor: Riccardo Muti
Brahms: Serenade No. 1
Haydn: Symphony No. 89
Haydn: Selected Arias

Riccardo Muti and Radu Lupu
Thursday, Jan. 29, 2009, 7:30 PM
Friday, Jan. 30, 2009, 8:00 PM
Saturday, Jan. 31, 2009, 8:00 PM

Soloist: Radu Lupu
Conductor: Riccardo Muti
Beethoven: Piano Concerto No. 3
Scriabin: Symphony No. 2

Muti, Uchida, Ravel and Schubert
Wednesday, Apr. 15, 2009, 7:30 PM
Thursday, Apr. 16, 2009, 7:30 PM
Friday, Apr. 17, 2009, 11:00 AM
Saturday, Apr. 18, 2009, 8:00 PM

Soloist: Mitsuko Uchida
Conductor: Riccardo Muti
Ravel: Piano Concerto in G
Schubert: Symphony No. 9, Great

Muti Conducts The Pines of Rome
Wednesday, Apr. 22, 2009, 7:30 PM
Thursday, Apr. 23, 2009, 7:30 PM
Friday, Apr. 24, 2009, 2:00 PM
Saturday, Apr. 25, 2009, 8:00 PM

Conductor: Riccardo Muti
Puccini: Preludio sinfonico
Respighi: Pines of Rome
Verdi: Ballet music from I vespri siciliani
Verdi: Overture from Giovanna d'Arco

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ニューヨーク・フィルの新シーズン

ニューヨーク・フィルの新シーズンが発表になりました。
マエストロ・ムーティは、2009年1月と4月に客演します。
ルプーとのベートーベンのピアノ協奏曲第3番のほか、内田光子さんとラベルのピアノ協奏曲で共演します。

項を改めて、紹介することにします。

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Friday, 28 December 2007

ニューヨーク・フィルの演奏をオンラインで聴く

マエストロ・ムーティは2008年1月17日からニューヨーク・フィルに来演しますが、演奏が2月15日~29日にオンラインで聴ける予定です。

The New York Philharmonic
Broadcasts & Recordings

Leif Ove Andsnes Performs Brahms

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth&dateRequest=2/01/2008&seasonNum=7

なお、2008年3月の来演も4月にオンラインで聴ける予定です。

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastDetail&broadcastKey=163

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Thursday, 11 October 2007

ニューヨーク・フィルとの演奏

ニューヨーク・フィルのサイトで、10月19日から11月2日まで、マエストロ・ムーティとの今年6月の演奏が聴けます。

教えてくださって、どうもありがとうございました。

New York Philharmonic This Week
Online: Fri, Oct 19 - Fri, Nov 2
Muti Conducts Schubert and Dvorák
Program
Rossini: Semiramide Overture
Schubert: Symphony No. 3
Dvorák: Symphony No. 5
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth
 

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Thursday, 19 July 2007

NYフィルのEメールニュース

ニューヨーク・フィルからフィルハーモニックのサポーター宛に出されたメールについて、お知らせいただきました。どうもありがとうございます。

メール登録しているわたしのところにもニュースメールが届き、嬉しく読みました。
公式の肩書きはないのに、このように重い地位を付与され、フィルハーモニックのサイトでも正式にニュースとして発表され、本当に驚いています。

プレジデントのメータは次のようにメールで述べています。

In addition, I am pleased to announce that Riccardo Muti will expand his commitment to the Philharmonic. Concurrent with Mr. Gilbert's appointment in 2009-10, Mr. Muti will appear in multiple weeks of subscription concerts each season, and occasional international tours.

Zarin Mehta
President & Executive Director

2007年7月18日 New York Philharmonic
Introducing Our New Music Director

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NYフィルの公式発表

ニューヨーク・フィルのサイトに、2009-2010シーズンからの新音楽監督およびマエストロ・ムーティの地位について、正式の発表が載りました。

ニューヨーク・フィルとの新しいつながりができたマエストロに祝福を!
(まずはオフィシャルウェッブサイトにメールを出しました。)

フィルハーモニックのサイトには以下のようにあります。
ツアーには海外のものも含まれます。また、コメントはこんな感じです。

「ニューヨーク・フィルと音楽を演奏することは、長い間、私の音楽人生においてハイライトのひとつでした。フィルハーモニックでの任務が広がるのは喜びであり、ニューヨークやツアーで、これまで以上に共演する機会が増えるのは嬉しいことです。さらに、オーケストラのメンバー達に対しては、音楽監督としてアラン・ギルバートを選んだことを祝福します。」

Riccardo Muti
To Share the Stage Alan Gilbert will have by his side a great friend of the Philharmonic, Riccardo Muti, who will extend his commitment to the Orchestra. As he approaches the second season of a three-year arrangement to appear in multiple subscription weeks, he has agreed to continue to work with the Philharmonic frequently throughout the season, and to undertake occasional international tours. "Making music with the New York Philharmonic has long been one of the highlights of my musical life," Mr. Muti has said. "I am delighted that my role with the Orchestra will expand and that we shall be performing together even more than we do currently, both at home in New York and on tour. Furthermore, I congratulate the musicians on their choice of Alan Gilbert as their music director."

The New York Philharmonic 2007年7月18日
A NEW YORKER FOR NEW YORK'S BEST: ALAN GILBERT TO BE MUSIC DIRECTOR OF THE NEW YORK PHILHARMONIC
Riccardo Muti To Be in Residence Multiple Weeks Per Season

http://nyphil.org/about/alan_gilbert_announcement.cfm

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Wednesday, 18 July 2007

音楽の友誌レポートのニューヨーク・フィル公演

音楽の友誌最新号は、マエストロ・ムーティの6月のニューヨーク・フィル公演も写真入りでレポートしています。

音楽の友誌 2007年8月号
海外レポート アメリカ
NYP、グランドフィナーレ

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ニューヨーク・フィルの新音楽監督

今日行われるニューヨーク・フィルの記者会見で、新音楽監督が発表される予定です。

新音楽監督はAlan Gilbert、40歳で、両親はフィルハーモニックのバイオリン奏者(父は2001年に引退)、カーティス音楽院にいた頃に、マエストロ・ムーティ時代のフィラデルフィア管のバイオリン奏者の代打をしたこともあるとのこと。

そして、フィルハーモニックが最も歓迎する指揮者のひとりであるマエストロ・ムーティ(an elder statesman元老と呼んでいます)については、フィルハーモニック側は首席客演指揮者と同等の補佐的地位に任命したいと考えているそうです。つまり、4月に発表されたように、音楽監督と首席指揮者の役割分担構想をまだ抱いているようだ、と記事にはあります。
マエストロは、明らかにその後者、首席指揮者の候補でしたが、公式なタイトルはないだろうとのことです。フィルハーモニックのチェアマン、メータはこう言っています。「彼はタイトルを全く欲していませんでした。彼は自由だし、イタリア人です。」
記事によれば、マエストロは1シーズンに6週間から8週間出演し、ツアーも率いるという形になるようです。
マエストロのコメントは、フィルハーモニックを指揮するのは、自分の音楽人生の中で、最も栄えあるもののひとつだ、とのことです。

2007年7月18日 The New York Times 紙
The Philharmonic Picks New Music Director

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Sunday, 24 June 2007

フィラデルフィアのクリティックが見たラン・ランとの共演

マエストロ・ムーティとラン・ラン、ニューヨーク・フィルの《皇帝》の演奏(6月7日)を、フィラデルフィアのクリティックがどう見たかを紹介します。どちらかといえば、好意的で、好奇心をもって演奏を見守っています。
結局はテンポに両者の大きな差異があるとしているのは、ニューヨーク・タイムズ紙(ウサギとカメという、編集部がつけた比喩タイトル)と重なるところがあります。

《皇帝》といえば、池田理代子さんの漫画《オルフェウスの窓》で素晴らしいシーンを作り出していますが、ニューヨーク・フィルのサイトで聴くと、そういうドラマチックな雰囲気よりは、もっと柔らかで、楽天的な感じなのがラン・ランのピアノのように思えます。

2007年6月9日 Philadelphia Inquirer 紙
A super-hair team-up: Muti and Lang Lang

ピアニストのラン・ランと指揮者のリッカルド・ムーティが、ベートーベンのピアノ協奏曲第5番ではじめて共演すると考えたとき、たとえ、フィラデルフィア管で、この二人のアーティストがメロディーの上に浮かび上がったり沈んだりするのを追ったことがなかったとしても、インスピレーション!過剰!髪が舞う!といったような様々な可能性に戸惑うだろう。

この組み合わせならば、リンカーン・センターのエブリー・フィッシャー・ホールが満員になることがほとんど保証される。そのホールで彼らはニューヨーク・フィルハーモニックを火曜日中召し上げた。かなり差異のあるこの二人の巨人がどう衝突するのか、その可能性が考えられるのだから、木曜日の公開リハーサルは、本番がどうなるのかを見せるのも同然であることは確実だった。

しかし、同じ舞台に現れる前にして既に、ムーティとラン・ランはベートーベンについて似たような考えを見せていた。広大で太くて大胆なライン、力強いリズム、そして、名人芸的な要素について恥じないことである。テンポに問題の可能性があった。ラン・ランは自在で、ムーティはたいていはそうでないからである。

そのリハーサルは、誰が誰に従うのか、という質問を刺激した。すべての音楽家達が絶えず交渉する問題である。ウラジミール・ホロビッツがアメリカで協奏曲のデビューをしたとき、まさに指揮者を置き去りにして逃走したが、その心構えなのか、ラン・ランとオーケストラはしばしば分離していた。誰も気にしていないように見えた。ピアニストと指揮者は、ある意味、即興演奏をし、即座に様々な可能性をためしているように見えたが、演奏時間についてはお互い合意に達しているようだった。

確かに、ベートーベンが生きて出てきた。実際、全くそこにいた。隠れた要素である髪の毛がそう思わせたのでさえなかった(ラン・ランはムースなし、ムーティのは乱れなし)。

出だしの装飾楽句から、ラン・ランの響きは堂々としていて、かつきらきら輝き、ムーティのリズミカルな推進力は印象的な雄々しさを備えていた。ラン・ランの両極端な音量のレベルに異議を唱えることもできるが、彼の入れ込みの強さにはレベルを転換できる力があった。音楽監督であるロリン・マゼールがドイツ音楽で好む、容赦なく前に押し出される、押し出しの強い、俗悪な響きについては、うまく抑えることができ、和ませることができているのを、ムーティは見せた。

両者とも、瞬間的に品のよさを越えることもある。ムーティはオーケストラの移り気、気まぐれを見せたし、ラン・ランは最終楽章の陽気なフレージングでは幾分キュートすぎた。問題はなかった。聴衆は、ゲームを決定付けたタッチダウンを見たかのような反応を示していた。

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Saturday, 23 June 2007

ラン・ランとの《皇帝》

ニューヨーク・フィルとのサイトで、マエストロ・ムーティとラン・ランの《皇帝》やヒンデミット《聖スザンナ》の演奏が聴けます(7月6日まで)。

《皇帝》はずっとバックハウス(特に、シューリヒト、ハンス・シュミット・イッセルシュテットとウィーン・フィル)を聴いてきました。彼以外のものは受け入れられないと言っていいほどです。
数年前、マエストロ・ムーティとマエストロ・ポリーニの《皇帝》(スカラ・フィル)の映像を観る機会があり、その美しく均整のとれた明るい《皇帝》に魅せられてしまいました。こういう演奏もあるのか、と、特に、第二楽章のメランコリックさと音のきらめきにうっとりしました。

そして、ラン・ラン、ニューヨーク・フィル。マエストロにしては緊迫感と推進力がほんの少し足りないかな、と思いますが、ラン・ランのピアノの柔らかな雰囲気に合わせたのかもしれません。

評の紹介が遅れていて申しわけありません。もうマエストロの来日が目の前に迫ってきました...。

New York Philharmonic This Week
Lang Lang Plays Beethoven's "Emperor" Concerto

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth

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Tuesday, 19 June 2007

NYフィル、二つ目のプログラムへの評

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの二つ目のプログラムについて、待っていたフィナンシャル・タイムズ紙の評が出ました。

昨日出た二つの評は、個々のプログラムへの演奏については好意的に書いていました(特に、ロッシーニ セミラーミデ序曲)。
しかしながら、プログラムがいかんせん、地味、と不満を述べたり、もともとマエストロに対しては手厳しいと明言していたりして、紹介するのにあまり気が進みませんでした。(そもそも、コンサートの評に、いまだに、スカラ座辞任について書かなくてはならないとは。全く、カラヤンを語るとき、ある時期、ベルリン・フィルとの訣別の話が必ず出ていたことを思い出させます。)

フィナンシャル・タイムズ紙もプログラムの地味さへの不満の可能性に触れていますが、二つのプログラムがマエストロの二面を見せている、としています。

ニューヨーク・フィルとの演奏会で、プログラムがいろいろな意味で刺激的であることが重要だと考えている人たちが、どれほど多いかがよくわかって、とても興味深いです。

夜に、あらたためて紹介します。

2007年6月18日 Financial Times 紙
NY Philharmonic/Muti, Avery Fisher Hall, New York

2007年6月18日 The New York Sun 紙
A Taste of Muti's Talent

2007年6月18日 The Star-Ledger紙
A glimpse of the future?

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Saturday, 16 June 2007

明るく、健全で、率直な演奏

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの二つ目の演奏について、ニューヨーク・タイムズ紙に評が載りました。

ヒンデミットの凄惨なテキストに基づいたオペラを演奏したプログラムに比べれば、マエストロの十八番ともいえるプログラム(ロッシーニ セミラーミデ序曲、シューベルト 交響曲第3番、ドボルザーク 交響曲第5番)で、同紙の批評もそこをまさしくポイントにしています。作曲家がこれから世界へかけのぼっていこうとしている、名声を得ようとしている、その人のキャラクターが生まれつつある、そういう時期の作品であることが、マエストロの演奏にみられる白昼の輝く光のようなキャラクターにぴったりだ、とのこと。

称賛はとても嬉しいです。でも、マエストロにはメランコリックな部分もあり、もしかしたら、USAのオーケストラと共演すると、明るさが相乗効果を生むのかもしれません。

また後で紹介します。

2007年6月16日 The New York Times 紙
A Program to Match the Personality of Its Conductor

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Tuesday, 12 June 2007

焦点の定まらない《皇帝》

フィナンシャル・タイムズ紙もマエストロ・ムーティの7日の公演評を載せましたが、ラン・ランとの《皇帝》については、焦点が定まらず、ぐらぐらした感じのぼやけた演奏だとしています。
たとえそうであったとしても、聴いてみたいです。

評は、ヒンデミットの《聖スザンナ》から書き出し、多くを割いています。マエストロ・ムーティのこの作品への情熱の源がどこにあるのか、スカラ座公演前に聞けたはずだと思うのですが。

記事はまた夜に紹介します。

2007年6月11日 Financial Times 紙
Muti/Sancta Susanna, Avery Fisher Hall, New York

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《聖スザンナ》の演奏への称賛

「カメとウサギの出会い」という、ニューヨーク・タイムズ紙編集部のつけたタイトルにばかり気持がとらわれてしまいましたが、ラン・ランとマエストロ・ムーティの共演に勝るとも劣らず、いい評が書かれているのが、マエストロのヒンデミット《聖スザンナ》の演奏です。

今日、別のニューヨークの新聞が評を載せましたが、フィラデルフィアのと同様、ヒンデミットにも大いに着目しています。

どちらの新聞評も、やはり、この作品からリヒャルト・シュトラウスの《エレクトラ》と《サロメ》を想起し、あるいはそれをしのごうとしているかのような登場人物たちだと書いています。

オーケストラの演奏に関しては、卓越した演奏を見せたフルート(サイド・バルコニー席に配置)、ソロを弾いたコンサート・ミストレスについて特筆しています。
また、《皇帝》の演奏評で、ドイツ音楽で音楽監督好みの俗悪無法な音を出しているフィルハーモニックを、マエストロが上品に仕立て上げていたことを褒めていたように(インクワイアラー紙)、ヒンデミットでも、そのスコアを完全に自分のものとしていたことを証明してみせたマエストロのもとで、フィルハーモニックは非常にいい演奏をしていた(ニューヨーク・サン紙)と、言葉を極めています。

称賛しているのか、大げさに驚嘆しているのか、戸惑ってしまったのが、インクワイアラー紙の評の結びでした。この衝撃的な内容の作品をカソリックの国イタリアでもプログラムに載せたマエストロを、ナチに抗してヒンデミットを擁護したかつての偉大な演奏家たちになぞらえて、治安思想などものともせず、あっぱれだとさえ書いているのです。確かに、わたしも、スカラ座であのまま上演されたら、どうだっただろう、といまだに惜しく思っていますが。

いずれにせよ、最高に満足できた晩、という次のような結論をもらえた演奏を、フィルハーモニックのサイトで聴けるのが、待ち遠しいです。

All in all, Thursday was a most satisfying night of music-making — and, to a degree, of theater.

2007年6月11日The New York Sun紙
A Triple Threat

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Saturday, 09 June 2007

ゲームを決めたタッチダウンに送るような喝采

マエストロ・ムーティとラン・ランの《皇帝》の演奏について、フィラデルフィアの新聞も面白い評を書いていました。

問題はテンポの主導をどちらがとるかであったこと、二人がまるでジャズにおける即興のような演奏をしていたこと(それぞれが独立して見せ場を展開していた、ということでしょうか)などは、ニューヨーク・タイムズ紙と同じです。

ベートーベンについてコンセプトは一致していた、という基点から、二人の演奏ではベートーベンが蘇っていた、とし(二人の豊かな髪の様子が、ベートーベンの肖像にある蓬髪、振り乱しを想像させることから、タイトルが生まれたとも言えます。記事では、ラン・ランはムースレス、マエストロのは乱れず、となっています。そう書かれても、マエストロの髪はとても柔らかで非常にしなやかに見えます)、結局、何も問題はなく、聴衆はゲームを決めたタッチ・ダウンを観たかのような反応を示した(スタンディングオベーションで熱狂的に喝采を送ったということ?)、と肯定的に結んでいるのが、フィラデルフィアの新聞です。

文をいくつ読んでも、聴きに行けなくて残念、という思いが強くなるだけなのが口惜しいです。
それでも、FT紙の評も出ないかな、と楽しみです。

2007年6月9日 Philadelphia Inquirer 紙
A super-hair team-up: Muti and Lang Lang

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風変わりな取り合わせ

マエストロ・ムーティとラン・ランが共演した木曜日のニューヨーク・フィルでの《皇帝》評を、興味深く読みました。いろいろな意味にとれるタイトルで、面白いと思う反面、ちょっとむっとしています。タイトルだけを読んだとき、ラン・ランがウサギかと思ったのですが。
(若くてスピーディなラン・ランがウサギで、じっくり構えて演奏を進めていくマエストロがカメなのか、迷いがふっきれないため、当初の書き込みを削除しました。2007年6月10日4時17分追記)

ニューヨーク・タイムズ紙の評どおりだとすれば、予想通りの演奏でした。二人の火花は散らず、ラン・ランはマエストロの演奏にしずしず従い、でも、最後には、ちらっ、ちらっと奔放な炎を垣間見せる、といったものだったようです。両者が全く別の作品を演奏していたかのようでさえあった、という記述には、う~~ん、とうなり、苦笑してしまいました。
マエストロはラン・ランをどうみたのでしょうか。最近よくみられる、外見的な効果だけをねらった演奏だとみなしたのでしょうか。そうでないからこそ共演したのだと、わたしもニューヨーク・タイムズ紙の評のように考えていましたし、考えています。

記事に添えられている写真のラン・ランは、あのお決まりのポーズではありません。
評の一部(《皇帝》の部分)を紹介します。

2007年6月9日 The New York Times 紙
Tortoise Meets Hare at Lincoln Center

これは一風変わった共演だった。おそらく、今シーズン、最も妙な共演である。

ムーティはバランスと正確さを伴ったアポロン的な感覚で演奏し、ドラマティックになる傾向を楽譜に忠実になることで相殺している。ラン・ランはディオニッソス的に燃え上がる者で、彼の聴衆を喜ばすスタイルはスピードとショー的なものにルーツを持ち、その若々しい旺盛さに気づかせられるようなジェスチャーや表情の総体に、彼のルーツがある。

公演の前には、最高のものを望む聴衆は、この取り合わせが果たしてどういう結果になるかについて、たくさんの場合を考えていた。ムーティは、ラン・ランが修正できないとなれば、結局のところ、共演を承諾しなかっただろう。そして、ラン・ランは、ムーティが指揮台にいる限り、ジェスチャーをトーン・ダウンすべきであるということに気づかねばならなかった。ラン・ランの最近の公演では一層深い成熟が見られた。突飛なジェスチャーをより抑え、音楽的な炎そのものをさらに大きくしていた。だから、おそらく彼は、いずれにせよ、ムーティの方向に向かいつつあったのだろう。

起こりうるかもしれなかった列車の衝突がなかった演奏だとしたら、それは、衝突がなかったにもかかわらず当惑する演奏であり、考えうる限り最も退屈な《皇帝》である、というのはよくできた考察だった。ラン・ランの音は、特に第一楽章では抑えられて無味乾燥に響き、解釈が非常にビジネスライクだったため、彼の初期の奔放なスタイルをほのめかすものを願わざるをえないほどだった。

それは結局のところ表面化した。ラン・ランはムーティの厳然と進むテンポに我慢できないように見え、音楽を前に進めようと最善を尽くした。けれども、ムーティにはそのかけらもなかった。

フィナーレでは、ラン・ランがついにムーティの背後にいることが現れだしたように見えた。テンポの闘いに勝つことはなかったとしても、少なくとも彼が好んでするジェスチャーのいくつかは復活させることができた。それは、一方の手では弾きながら、一方の腕をバレエの所作のように鍵盤の上方でウエイブさせ、“Wow, this is fun!” (もう、サイコー!)というような笑みをさっと浮かべるといったものである。ラン・ランの素晴らしいところは、速いパッセージでのピアニシッモはある意味、目くらましなところがあったけれども、全開での演奏には全体としてそれがないことであった。

ムーティとフィルハーモニックは、ラン・ランの突っ走るような音に調和するところへ、時々達してはいたが、ほとんどの間は彼らは別の演奏をしていたように見えた。あるいは、別の作品を演奏しているようにさえ感じられた。フィナーレの始めのほうでは、ある箇所で、ムーティはオーケストラのトゥッティに、《ラ・トラビアータ》からもぎとってきたかのように聴こえさせる、イタリア的なひねりを与えていた。

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