93 posts categorized "団体:New York Philharmonic ニューヨーク・フィル"

Saturday, 13 June 2009

ニューヨーク・フィル、首席クラリネット奏者

記事では読んでいたのですが、映像を観る時間がなかったのが、ニューヨーク・フィルの首席クラリネット奏者の退職を祝うビデオでした(1929年生まれ、在60年)。

もちろん、マエストロ・ムーティも感謝の言葉を述べています。

ニューヨーク・フィルのサイト(からリンクされたサイト)で映像が観られます。

http://nyphil.org/index.cfm

A Tribute to Stanley Drucker

http://www.youtube.com/watch?v=sZh1k-OaWyg

2009年6月5日 broadway world.com
NY Philharmonic Principal Clarinet Stanley Drucker Sets Guinness World Record

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ニューヨーク・フィル2010年4月公演

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの、2010年4月公演のプログラムが確定したようです。

2010年4月14日、15日19時30分
2010年4月16日、17日 20時

モーツァルト  交響曲第34番
ボッケリーニ  チェロ協奏曲
シューベルト  交響曲第4番「悲劇的」

チェロ Carter Brey

http://nyphil.org/attend/season/index.cfm?page=eventsByMonth&dateRequest=4/01/2010&seasonNum=9

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Saturday, 25 April 2009

マエストロの演奏に対する視点の違い

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルハーモニックの演奏について、二つのプログラム両方に新聞評が出ました。

日本でも同じようにイタリアものを演奏し、評も出ていますが、ウィーンやニューヨークでの評を読むと、その視点の違いの大きさに驚かされます。

日本でのマエストロ観は、やはり、「感情に支配されやすい演奏家」なのだなあ、と思いました。
現在のマエストロほど、知性と感情のバランスがとれて、しかも、様式性を備え、きめが細かく美しい演奏をする人はいないと思います。「『熱血漢』で荒い演奏をする人」という誤った先入観を、いつまでも、いつまでたっても消せない人達は、ある意味、不幸なのかもしれません。

とりあえず、ニューヨーク・タイムズ紙の音楽評の顔、Anthony Tommasiniのつかみ、ポイントは、こんなふうです。

2009年4月24日The New York Times
Ballet Score From Verdi, Insights From Muti

ムーティ氏の芸術性の深さを理解したい人達にとって、15日のプログラムよりもさらに意義深いと思われるのが、22日の夜、エブリー・フィッシャー・ホールでニューヨーク・フィルハーモニックと披露した、電撃的なプログラムだ。

当然のことだが、彼にはイタリア・オペラにおける膨大な経験があるから、ニューヨーク・フィルからひきだした演奏には鋭い識見がもたらされていた。それ以上に、ムーティ氏は、自分が追求している音楽的な知性を総動員して、これらの作品に取り組んでいた。ヴェルディのむらのある、エピソード風な作品《ジョヴァンナ・ダルコ》序曲が、これほど厳格な正確さとスタイリッシュな感じを備えて演奏されたのを聴いたことは、天からもたらされた啓示だった。

ムーティ氏がニューヨーク・フィルの音楽監督を退け、シカゴ響ののみを引き受けたことをいまだに嘆いているメンバー達は、もうそういったことを乗り越えるべきだ。アラン・ギルバートは素晴らしいことをしようとしているように見える。しかしながら、確かに、ニューヨーク・フィルのメンバー達は、完璧主義者であるこのイタリア人マエストロのためにいい演奏をしている。

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Saturday, 18 April 2009

NYフィル4月公演はオンラインで

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルハーモニックの4月公演の様子は、オンラインで5月に聴けます。

New York Philharmonic This Week
2009年5月1日~5月15日
Muti, Uchida, Ravel and Schubert

Ravel: Piano Concerto in G
Schubert: Symphony in C major, Great

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastDetail&broadcastKey=220

2009年5月8日~5月22日
Verdi
Overture to Giovanna d'Arco
Ballet music from I vespri siciliani
Puccini
Preludio sinfonico
Respighi
Pines of Rome

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastDetail&broadcastKey=221

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Monday, 30 March 2009

NYフィル2010年4月のプログラム

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの2010年4月公演のプログラムが、発表になっていました。

ハイドンとシューベルトのプログラムです。
Cocert Searchの指揮者で検索するとプログラムが出てきますが、カレンダーには載っていません。
To be determinedです。

http://nyphil.org/attend/search/index.cfm

Wednesday, Apr. 14, 2010, 7:30 PM
Thursday, Apr. 15, 2010, 7:30 PM
Friday, Apr. 16, 2010, 8:00 PM
Saturday, Apr. 17, 2010, 8:00 PM

Soloist: Carter Brey
Conductor: Riccardo Muti

Haydn: Symphony No. 39
Haydn: Cello Concerto TBD
Schubert: Symphony No. 4, Tragic

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Saturday, 31 January 2009

NYフィル、二つ目のプログラム

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルハーモニックの二つ目のプログラムについて、評が出ました。

評はマエストロのことを、コンサートにおいても録音においても、スクリャービンに関しては力強い王者だと書いています。そして、NYフィルハーモニックがスクリャービン交響曲第2番を演奏するのは、1969年以来とのこと。

マエストロの演奏は、荘厳ともいえるような強烈さを備えた、ダイナミックなものである一方で、規律に則った解釈を行い、目のくらむような色彩の表面下にある対位法を、くっきりとさせて、それに光をあてたものでもあったそうです。
火が噴くような強烈なフィナーレが終わるのを待てないかのように、聴衆は拍手をした、とのこと。

マエストロの演奏の特徴をよくとらえた書き方です。マエストロの演奏は透明で、綾というか、織物の糸が浮かび上がってくるような、内声の見えてくるような演奏を見せてくれることがとても多いです。

プログラムには、ルプーとのベートーベンピアノ協奏曲第3番もあり、オーケストラとソリストの間の生き生きとしたやりとりは、鋭敏で感覚の研ぎ澄まされた反応によるものだったそうです。

オーケストラ演奏の間、ピアノはお休みのルプーが左手で指揮しているという描写を、興味深く読みました。

今日の演奏を終えると、マエストロはイタリアに戻り、いよいよナポリへ里帰り、帰還となります。

2009年1月31日 The New York Times
A Swirling Symphony From the Vault

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オン・ラインで聴くNYフィルハーモニック

ニューヨーク・フィルハーモニックの嬉しいところは、オン・ラインでマエストロ・ムーティの演奏会が聴けることです。
1月、4月のコンサートが聴けます。

1月のコンサートについては下記のとおりです。

Muti, Quasthoff, Haydn and Brahms
Haydn: Symphony No. 89
Haydn: "Se dal suo braccio oppresso" from Armida
Haydn: "Teco la guida" from Armida
Haydn: "Il pensier sta negli oggotti" from L'anima del filosofo ossia Orfeo ed Euridice
Haydn: "Chi spira e non spera" from L'anima del filosofo ossia Orfeo ed Euridice
Brahms: Serenade No. 1

Online: Fri, Feb 13 , 12:00 Noon ET - Fri, Feb 27, 12:00 Noon ET
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastDetail&broadcastKey=209

Muti Conducts Bruckner and Scriabin
Bruckner: Symphony No. 6
Scriabin: Symphony No. 2

Online: Fri, Feb 27 , 12:00 Noon ET - Fri, Mar 13, 12:00 Noon ET
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastDetail&broadcastKey=232

4月のコンサートについては下記のとおりです。

Muti, Uchida, Ravel and Schubert
Ravel: Piano Concerto in G
Schubert: Symphony No. 9, Great

Online: Fri, May 1 , 12:00 Noon ET - Fri, May 15, 12:00 Noon ET
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastDetail&broadcastKey=220

Muti Conducts Pines of Rome
Verdi: Overture from Giovanna d'Arco
Verdi: Ballet music from I vespri siciliani
Puccini: Preludio sinfonico
Respighi: Pines of Rome

Online: Fri, May 8 , 12:00 Noon ET - Fri, May 22, 12:00 Noon ET
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastDetail&broadcastKey=221

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Saturday, 24 January 2009

NYフィル公演

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの22日の公演評が、ニューヨーク・タイムズ紙に載りました。

記事にあるように、この公演は、マエストロのニューヨーク・フィルにおける出演が増大していく中で起きた、マエストロのシカゴ響次期音楽監督就任発表、という出来事の後、はじめて行われたものです。去って行ってしまったマエストロ、逃げて行った機会、the one that got awayという視点から、注目の公演であったことが、記事につらつら書かれています。

ハイドンの交響曲第89番は、技術的には申し分のないものだったが、奇妙なことに、生気に欠けていた。
次のプログラムでは、Thomas Quasthoff の伴奏としては、それよりはうまくいっていた。
そして、休憩時間後のプログラム、ブラームス セレナーデ第1番における演奏と、休憩前の演奏との違いは、ほとんど驚くべきものだった。ムーティ氏の思慮深く、洗練された指揮のもと、メンバー達は明らかに演奏に身を入れていて、ワールドクラスの技のさえを見せた演奏、という結果になった。

このような要旨になっています。

つまりは、公演について、シカゴ響の発表がなかりせば、と思っていたことへの結果は、失望であり、あるいは、多分安堵だった、という、記事の最初にある記述になります。

ハイドンに生気がなかった、という記述は気になりますが、いきさつはどうあれ、演奏にベストを尽くし、すべてを捧げるのがマエストロです。NYフィルを掌握した演奏ぶりを、月末のプログラムでも見せてくれることでしょう。

2009年1月24日 The New York Times
Maestro Muti at the Helm (Guest Appearance Only)

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Wednesday, 21 January 2009

NYフィル、オープンリハーサル

マエストロ・ムーティとNYフィルのオープンリハーサルは、1月と4月は次のとおりです。

http://nyphil.org/concertsticks/special_openRehearsals.cfm

Open Rehearsal:
Muti, Quasthoff, Haydn and Brahms
Thursday, Jan, 22, 2009, 09:45 AM

Open Rehearsal:
Riccardo Muti and Radu Lupu
Thursday, Jan, 29, 2009, 09:45 AM

Open Rehearsal:
Muti, Uchida, Ravel and Schubert
Wednesday, Apr, 15, 2009, 09:45 AM

Open Rehearsal:
Muti Conducts The Pines of Rome
Wednesday, Apr, 22, 2009, 09:45 AM

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Tuesday, 13 January 2009

NYフィルハーモニック2009-2010シーズン(3)

マエストロ・ムーティの2010年4月のプログラムは発表になっていません。

2010年4月14日19時30分、15日19時30分、16日20時、17日20時エブリー・フィッシャー・ホール

http://nyphil.org/attend/season/index.cfm?page=eventsByMonth&dateRequest=4/01/2010&seasonNum=9

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NYフィルハーモニック2009-2010シーズン(2)

マエストロ・ムーティは2010年3月にはシフ、レーピンと共演します。

2010年3月4日19時30分、5日20時、8日19時30分エブリー・フッシャー・ホール
ブラームス  ピアノ協奏曲第1番
ピアノ アンドラーシュ・シフ
ヒンデミット 変ホ長調交響曲

2010年3月10日19時30分、11日19時30分、13日20時エブリー・フィッシャー・ホール
ベートーベン バイオリン協奏曲
バイオリン ワディム・レーピン
フランク ニ短調交響曲

http://nyphil.org/attend/season/index.cfm?page=eventsByMonth&dateRequest=3/01/2010&seasonNum=9

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NYフィルハーモニック2009-2010シーズン(1)

マエストロ・ムーティが登場するニューヨーク・フィルの新シーズンは次のとおりです。何と、フィラデルフィアを訪れます!

2009年11月19日19時30分、24日19時30分 エブリー・フィッシャー・ホール
2009年11月20日20時 Kimmel Center
2009年11月21日16時 ケネディ・センター
リスト  前奏曲
エルガー  南国にて
プロコフィエフ  ロメオとジュリエット

2009年11月27日20時、28日20時 エブリー・フィッシャー・ホール
オネゲル  交響曲第2番
トランペット フィリップ・スミス
ベートーベン 交響曲第3番《エロイカ》

2009年11月28日14時エブリー・フィッシャー・ホール
シェーンベルク  浄夜
Glenn Dicterow, Violin
Marc Ginsberg, Violin
Cynthia Phelps, Viola
Rebecca Young, Viola
Carter Brey, Cello
Eileen Moon, Cello
ベートーベン 交響曲第3番《エロイカ》

http://nyphil.org/attend/season/index.cfm?page=eventsByMonth&dateRequest=11/01/2009&seasonNum=9

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NYフィル新シーズン

NYタイムズ紙が、NYフィルハーモニックの新シーズンの構想を報じています。
フィルハーモニックのサイトにはまだ載っていませんが、もちろん、マエストロ・ムーティも客演します。

2009年1月12日 The NY Times
Philharmonic Plans Trip to Vietnam

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Wednesday, 24 December 2008

1月のニューヨーク・フィル

1月のマエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの公演は、2月(13日~27日)にオンラインで聴けます。
シカゴ響音楽監督就任が決まった後のはじめての公演になりますが、オーケストラの反応や如何に?

New York Philharmonic This Week
Muti, Quasthoff, Haydn and Brahms
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastDetail&broadcastKey=209

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Tuesday, 30 September 2008

NYフィルとのプライベート盤

ブラームス ピアノ協奏曲第2番
レイフ・オヴェ・アンスネス(P)
リスト 交響詩「ゆりかごから墓場まで」
スクリャービン 法悦の詩 
2008.1.17 NY Live
リッカルド・ムーティ指揮 
NYPO               
DIRIGENT(DIR-0071)

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Sunday, 18 May 2008

NYタイムズらしい記事

今日のニューヨーク・タイムズ紙に、ニューヨーク・フィルよ、どうしたのか、というような記事が載りました。

マエストロ・ムーティがシカゴ響の音楽監督に就任することが発表された後、ニューヨーカー誌のAlex Rossは、たとえ、マエストロを音楽監督に迎えそこなったのだとしても、前向きなコメントをしていました。

今日は、NYタイムズ紙のクリティックAnthony Tommasiniが、喪失感を抱えているように見えたらしいNYフィルハーモニックに、メッセージを送っていました。
アラン・ギルバートが音楽監督に就任することが発表されたときの興奮はどこへ行ってしまったのか、ムーティが就任していたら、ニューヨークにとって誤った選択となるはずだった、と。

わたしは、マエストロの、マエストロだけのファンですが、シカゴ行きが決まった後、NYタイムズ紙ではいつかこういう記事が読めるものと思っていました。

来年のマエストロ来演で、フィルハーモニックがまた素晴らしい演奏を聴かせてくれますように。

2008年5月18日The New York Times
Philharmonic and the Man Who Got Away
By ANTHONY TOMMASINI

Alex Ross: The Rest Is Noise
2008年5月7日Muti goes windy
http://www.therestisnoise.com/

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Wednesday, 07 May 2008

ニューヨーク・フィルの落胆

今日のニューヨーク・タイムズ紙は、マエストロ・ムーティのシカゴ響音楽監督就任ニュースが、ニューヨーク・フィルをどれほど落胆させているかを報じています。

オーケストラのメンバー達は、自分達が選ばれず、シカゴ響が選ばれた理由を何とか探そうとしています。正直、このような記事をニューヨーク・タイムズ紙で読むことは、本当につらいことでしたし、驚くべきことでした。

ニューヨーク・フィル会長Zarin Mehtaは、マエストロには公式の申し出は何もしていない、と否定しています。けれども、それは解釈の問題であり、マエストロ自身は申し出があったことを示唆したし、オーケストラのメンバー達の中には、マエストロに対して音楽監督の打診がなされたのではないか、と思っている人達がいる、と記事は書いています。

そして、メンバー達は、拒まれた理由、ニューヨークが選ばれなかった理由をいろいろ考えています。

ニューヨークは世界のトップアーティストが毎シーズン訪れること、スカラ座を辞任した理由が政治的なもめごとに嫌気がさしてのことであれば、ニューヨークよりは、シカゴの穏やかで安息の得られる雰囲気のほうがいいのだろう。
また、タイミングと機会の問題と言うのであれば、ニューヨークが話を持ちかけたころは、まだ、有名オーケストラの音楽監督という職に束縛されたくないと思っていたのだろう。
などなど。

マエストロこそが音楽監督のベスト・チョイスだと思い、マエストロとフィルハーモニックは素晴らしい関係を築き、マエストロも自分達に心を向けていた、と思っていたのに、突然、シカゴ響の音楽監督就任のニュースが現れたのですから、大切な人を奪われた気持ちになる、というのはよくわかります。

マエストロとの関係において、できたはずのことで、やらなかったことはないと思う、あとはマエストロの好みの問題だという、痛々しいまでの気持ちが伝わってきます。

結局は、マエストロの言うところの、タイミング、なのでしょうか。

2008年5月7日 The New York Times
At the Philharmonic, Musings About Muti

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Tuesday, 06 May 2008

ニューヨーク・フィルの反応

マエストロ・ムーティがニューヨーク・フィルで2009-2010シーズンから、新音楽監督を補佐する形で首席客演指揮者のような関わり方をすることは、既に報じられたとおりです。実際、2010-2011シーズンにはヨーロッパ・ツアーも予定されています。

ニューヨーク・タイムズ紙は、ニューヨーク・フィルとの関係についても次のように報じています。

マエストロは、ニューヨーク・フィルとの関係は続けていくつもりだと述べていますが、共演の時間が減るだろうと示唆しているそうです。

2010-2011シーズンからのマエストロのシカゴ響音楽監督就任決定について、フィルハーモニック会長Zarin Mehtaは、落胆した、と述べています。オーケストラのメンバー達は、マエストロのために演奏することを特に喜んでいるからだ、とのことです。
彼はまた、オーケストラのイメージが混同されるおそれもあることから、マエストロのシカゴ響音楽監督就任後は客演はなくなるだろう、と述べています。
さらに、このようになることを危惧していて、もっと若くてフィルハーモニックと多くの時間を過ごしてくれるような指揮者のほうへ進んだ、と語っていることも同紙は報じています。

ニューヨーク・タイムズ紙が言うように、ニューヨーク・フィルハーモニックは二度もマエストロを音楽監督にひっぱってきそこねたことになります。
しかし、そこには、マエストロの言う、時と状況の合致する出会いがなかったといえるのかもしれません。

シカゴの新聞が、ニューヨーク・フィルの新音楽監督発表およびマエストロの首席客演指揮者待遇に、かなりの焦りとシカゴ響への強いプロテスト(マエストロにアプローチせよ)を見せていた一方で、ニューヨークのプレスは、マエストロのフィルハーモニック音楽監督就任に疑問を呈するような雰囲気もあった(若くて未来のある指揮者がいい、現代曲など意欲的なプログラミングも必要、といったような、マエストロへの難癖とも思えるような消極的態度)ことを思えば、ある意味、予想できた、でも、興味深い結果でした。

恋愛にもよくあることかな?

The New York Times 2008年5月5日
And the Brass Ring Goes to Chicago Symphony: Riccardo Muti Says Yes

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Thursday, 01 May 2008

ニューヨーク・フィルとのツアー

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルのツアーが、ヨーロッパのマネージメントのサイトに載っています。

2010年10月18日~2010年11月4日でスカンジナビアとなっています。

Website der Konzertdirektion Schmid
Saison 2010 / 2011
New York Philharmonic
Riccardo Muti
18.10.10 - 04.11.10
Skandinavien

http://www.kdschmid.de/deutsch/index.php3?ch=3&p=orch_start.htm

なお、フィルハーモニア管との2009年11月のツアーは、マゼールになっています。

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Monday, 24 March 2008

マエストロ、NYフィルに登場せず

マエストロ・ムーティが健康を崩して(インフルエンザ flu)、ニューヨーク・フィルの定期公演をキャンセルしました。

どうかくれぐれもお大事になさってください。

お見舞いのメールをオフィシャル・サイトに出して気持ちを伝えることしかできないのが悲しいです...。

2008年3月23日 AP
Kid From Brooklyn Gets NY Phil Debut

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Monday, 18 February 2008

音友誌報じるNYフィル公演

音友誌最新号でも、マエストロ・ムーティのニューヨーク・フィル公演が写真入りで紹介されています。
ウィーンでマエストロの指揮姿の写真を数枚購入していますが、その1枚は、まさにリストのような端整な横顔を見せていました。

ちょうど、ニューヨーク・フィルのサイトでは、マエストロが指揮したブラームスのピアノ協奏曲第2番などが、オンラインで聴けます。

音楽の友誌 2008年3月号
海外レポート アメリカ
NYPの年末年始

New York Philharmonic
Broadcasts and Recordings

Leif Ove Andsnes Performs Brahms
Brahms: Piano Concerto No. 2
Liszt: From the Cradle to the Grave
Scriabin: The Poem of Ecstasy
Online: Fri, Feb 15 - Fri, Feb 29
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth

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Tuesday, 29 January 2008

FT紙のニューヨーク・フィル評

FT紙にもマエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルのブルックナー、シューマンの評が載りました。
マエストロのブルックナーの美しさの面にも注目しています。
夜に紹介できたら、と思います。

2008年1月28日 FT
Muti, Lupu/NY Philharmonic, Avery Fisher Hall, New York

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Monday, 28 January 2008

ブルックナーでの圧倒的な勝利

今日のニューヨークの新聞が、マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルのブルックナー交響曲第6番について、絶賛しています。
マエストロについて、ニューヨーク・フィルでタイトルがあろうがなかろうか、同管を率いていくよう、我々は皆、大きな期待を持って待っている、とまで書いています。
ニューヨーク・タイムズ紙同様、Adagioの演奏の美しさは格別だとみなしています。

このブルックナーは、ニューヨーク・フィルのサイトで聴ける演奏のリストには載っていないようです。残念です。
聴けた人は幸せ!

2008年1月28日 The New York Sun
An Avery Fisher Doubleheader

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Friday, 25 January 2008

ニューヨーク・タイムズ紙のみたマエストロのブルックナー

今日のニューヨーク・タイムズ紙が、マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの後半のプログラムについて評を載せています。ブルックナーの演奏については、明確な言い回しを避けているようにも感じられるのですが。

確かに、評者の言うとおり、マエストロとブルックナーの組み合わせは奇妙かもしれません。
神秘と恍惚を求めた作曲家と、明解で、隅々まで明るく照らし出される演奏を行うマエストロの対照、それに加わるところの、都会的で、感傷におぼれることのないニューヨーク・フィル、という対比。

マエストロの6番は、スカラ・フィル、バイエルン放送響のどちらとの演奏でも、透明で洗練された音の重なりがあり、驚いたものでしたが、ニューヨーク・フィルではどうだったのでしょうか。

2008年1月25日 The New York Times
In a Show of Accessibility, Schumann Joins Bruckner

それにしても、2月~4月のいずれかの月にはウィーンへいけるかな、などとのんびり思っていたのが、遠い世界のことのように感じられる日々です。

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Thursday, 24 January 2008

Andsnesのサイト

マエストロ・ムーティとニューヨークで共演したAndsnesのサイトで、ニューヨーク・タイムズ紙掲載の写真と評を観ることができます。

Leif Ove Andsnes
News & Press
http://www.andsnes.com/newsstory.php?nid=83

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Wednesday, 23 January 2008

出揃ったニューヨーク・フィル公演評

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィル公演の前半プログラムの評が、ニューヨーク二紙、フィナンシャル・タイムズ紙と、ほぼ出揃ったようです。
週末に紹介できたら、と思います。

2008年1月22日 The Financial Times
Muti/New York Philharmonic, Avery Fisher Hall, New York

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Monday, 21 January 2008

省エネのニューヨーク

今朝のNHKラジオ第一『ラジオあさいちばん』のワールドリポートはニューヨークでした。マエストロ・ムーティが、ニューヨーク・フィル、Andsnesとのブラームスのピアノ協奏曲第二番について、素晴らしい演奏評をもらったばかりです。NYタイムズ紙の記事も、この二人の組み合わせがいい結果をもたらしたことを書いています。
添えられた写真のマエストロが浅黒く焼けているのは、モーリシャスの海で?
ニューヨーク・フィルへの客演にはこういう共演があるので、来シーズンも楽しみですし、緊密な関係になって本当によかったと思います。

さて、ラジオのリポートによれば、ニューヨークは気温零度前後、また、省エネが進み、夜のニューヨークの美しいイルミネーションが発光ダイオードの淡い色に変わったとのことです。久しぶりにニューヨークにマエストロを聴きに行きたくなりました。

2008年1月18日 The New York Times
Inspired by Old Masters, and Each Other’s Artistry

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Sunday, 20 January 2008

ニューヨーク・フィルの公開リハーサル

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの、1月17日公開リハーサルの様子を紹介していらっしゃる方がいます。
ありがとうございます。
生けられた花の写真の美しさにみとれてしまうブログです。

マエストロの言葉に大爆笑しました。
マエストロは、本当に辛口のジョークがうまく、マエストロのイジワル!、と思いながらも、やっぱり笑ってしまいます。

時々くもり、いつも花。
2008年1月19日 1/17  NYフィル オープニング・リハーサル 
http://hananony.exblog.jp/

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Saturday, 19 January 2008

素晴らしい組み合わせ

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの18日の公演について、ブラームスのピアノ協奏曲とスクリャービンについて称賛している評が出ています。
マエストロのフランス公演の評をいつも読んでいるサイトです。
新聞評が楽しみです。

Concerto.Net 2008年1月18日
The Brahms Bursting O’er Head
http://www.concertonet.com/scripts/review.php?ID_review=4381

.

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Saturday, 12 January 2008

NYフィルへの資金提供

ニューヨーク・フィルは2月にピョンヤン公演を行う予定ですが、チェスキーナ・永江洋子さんが資金提供していることが報じられています。

2008年1月12日 朝日新聞朝刊
NYフィル、来月平壌公演 日本人富豪が資金提供

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Friday, 11 January 2008

ニューヨーク・フィル2008-2009シーズン

The New York Philharmonic 2008-2009 Season

月ごとやPDFによるシーズン全容など、いろいろな形式で見られます。

http://nyphil.org/concertsTicks/season_highlights.cfm

マエストロ・ムーティのコンサートは次のとおりです。

Inside the Music: Brahms's Serenade No. 1
Friday, Jan. 23, 2009, 8:00 PM

Conductor: Riccardo Muti
Brahms: Serenade No. 1

Muti, Quasthoff, Haydn and Brahms
Thursday, Jan. 22, 2009, 7:30 PM
Saturday, Jan. 24, 2009, 8:00 PM
Tuesday, Jan. 27, 2009, 7:30 PM

Soloist: Thomas Quasthoff
Conductor: Riccardo Muti
Brahms: Serenade No. 1
Haydn: Symphony No. 89
Haydn: Selected Arias

Riccardo Muti and Radu Lupu
Thursday, Jan. 29, 2009, 7:30 PM
Friday, Jan. 30, 2009, 8:00 PM
Saturday, Jan. 31, 2009, 8:00 PM

Soloist: Radu Lupu
Conductor: Riccardo Muti
Beethoven: Piano Concerto No. 3
Scriabin: Symphony No. 2

Muti, Uchida, Ravel and Schubert
Wednesday, Apr. 15, 2009, 7:30 PM
Thursday, Apr. 16, 2009, 7:30 PM
Friday, Apr. 17, 2009, 11:00 AM
Saturday, Apr. 18, 2009, 8:00 PM

Soloist: Mitsuko Uchida
Conductor: Riccardo Muti
Ravel: Piano Concerto in G
Schubert: Symphony No. 9, Great

Muti Conducts The Pines of Rome
Wednesday, Apr. 22, 2009, 7:30 PM
Thursday, Apr. 23, 2009, 7:30 PM
Friday, Apr. 24, 2009, 2:00 PM
Saturday, Apr. 25, 2009, 8:00 PM

Conductor: Riccardo Muti
Puccini: Preludio sinfonico
Respighi: Pines of Rome
Verdi: Ballet music from I vespri siciliani
Verdi: Overture from Giovanna d'Arco

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ニューヨーク・フィルの新シーズン

ニューヨーク・フィルの新シーズンが発表になりました。
マエストロ・ムーティは、2009年1月と4月に客演します。
ルプーとのベートーベンのピアノ協奏曲第3番のほか、内田光子さんとラベルのピアノ協奏曲で共演します。

項を改めて、紹介することにします。

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Friday, 28 December 2007

ニューヨーク・フィルの演奏をオンラインで聴く

マエストロ・ムーティは2008年1月17日からニューヨーク・フィルに来演しますが、演奏が2月15日~29日にオンラインで聴ける予定です。

The New York Philharmonic
Broadcasts & Recordings

Leif Ove Andsnes Performs Brahms

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth&dateRequest=2/01/2008&seasonNum=7

なお、2008年3月の来演も4月にオンラインで聴ける予定です。

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastDetail&broadcastKey=163

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Thursday, 11 October 2007

ニューヨーク・フィルとの演奏

ニューヨーク・フィルのサイトで、10月19日から11月2日まで、マエストロ・ムーティとの今年6月の演奏が聴けます。

教えてくださって、どうもありがとうございました。

New York Philharmonic This Week
Online: Fri, Oct 19 - Fri, Nov 2
Muti Conducts Schubert and Dvorák
Program
Rossini: Semiramide Overture
Schubert: Symphony No. 3
Dvorák: Symphony No. 5
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth
 

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Thursday, 19 July 2007

NYフィルのEメールニュース

ニューヨーク・フィルからフィルハーモニックのサポーター宛に出されたメールについて、お知らせいただきました。どうもありがとうございます。

メール登録しているわたしのところにもニュースメールが届き、嬉しく読みました。
公式の肩書きはないのに、このように重い地位を付与され、フィルハーモニックのサイトでも正式にニュースとして発表され、本当に驚いています。

プレジデントのメータは次のようにメールで述べています。

In addition, I am pleased to announce that Riccardo Muti will expand his commitment to the Philharmonic. Concurrent with Mr. Gilbert's appointment in 2009-10, Mr. Muti will appear in multiple weeks of subscription concerts each season, and occasional international tours.

Zarin Mehta
President & Executive Director

2007年7月18日 New York Philharmonic
Introducing Our New Music Director

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NYフィルの公式発表

ニューヨーク・フィルのサイトに、2009-2010シーズンからの新音楽監督およびマエストロ・ムーティの地位について、正式の発表が載りました。

ニューヨーク・フィルとの新しいつながりができたマエストロに祝福を!
(まずはオフィシャルウェッブサイトにメールを出しました。)

フィルハーモニックのサイトには以下のようにあります。
ツアーには海外のものも含まれます。また、コメントはこんな感じです。

「ニューヨーク・フィルと音楽を演奏することは、長い間、私の音楽人生においてハイライトのひとつでした。フィルハーモニックでの任務が広がるのは喜びであり、ニューヨークやツアーで、これまで以上に共演する機会が増えるのは嬉しいことです。さらに、オーケストラのメンバー達に対しては、音楽監督としてアラン・ギルバートを選んだことを祝福します。」

Riccardo Muti
To Share the Stage Alan Gilbert will have by his side a great friend of the Philharmonic, Riccardo Muti, who will extend his commitment to the Orchestra. As he approaches the second season of a three-year arrangement to appear in multiple subscription weeks, he has agreed to continue to work with the Philharmonic frequently throughout the season, and to undertake occasional international tours. "Making music with the New York Philharmonic has long been one of the highlights of my musical life," Mr. Muti has said. "I am delighted that my role with the Orchestra will expand and that we shall be performing together even more than we do currently, both at home in New York and on tour. Furthermore, I congratulate the musicians on their choice of Alan Gilbert as their music director."

The New York Philharmonic 2007年7月18日
A NEW YORKER FOR NEW YORK'S BEST: ALAN GILBERT TO BE MUSIC DIRECTOR OF THE NEW YORK PHILHARMONIC
Riccardo Muti To Be in Residence Multiple Weeks Per Season

http://nyphil.org/about/alan_gilbert_announcement.cfm

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Wednesday, 18 July 2007

音楽の友誌レポートのニューヨーク・フィル公演

音楽の友誌最新号は、マエストロ・ムーティの6月のニューヨーク・フィル公演も写真入りでレポートしています。

音楽の友誌 2007年8月号
海外レポート アメリカ
NYP、グランドフィナーレ

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ニューヨーク・フィルの新音楽監督

今日行われるニューヨーク・フィルの記者会見で、新音楽監督が発表される予定です。

新音楽監督はAlan Gilbert、40歳で、両親はフィルハーモニックのバイオリン奏者(父は2001年に引退)、カーティス音楽院にいた頃に、マエストロ・ムーティ時代のフィラデルフィア管のバイオリン奏者の代打をしたこともあるとのこと。

そして、フィルハーモニックが最も歓迎する指揮者のひとりであるマエストロ・ムーティ(an elder statesman元老と呼んでいます)については、フィルハーモニック側は首席客演指揮者と同等の補佐的地位に任命したいと考えているそうです。つまり、4月に発表されたように、音楽監督と首席指揮者の役割分担構想をまだ抱いているようだ、と記事にはあります。
マエストロは、明らかにその後者、首席指揮者の候補でしたが、公式なタイトルはないだろうとのことです。フィルハーモニックのチェアマン、メータはこう言っています。「彼はタイトルを全く欲していませんでした。彼は自由だし、イタリア人です。」
記事によれば、マエストロは1シーズンに6週間から8週間出演し、ツアーも率いるという形になるようです。
マエストロのコメントは、フィルハーモニックを指揮するのは、自分の音楽人生の中で、最も栄えあるもののひとつだ、とのことです。

2007年7月18日 The New York Times 紙
The Philharmonic Picks New Music Director

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Sunday, 24 June 2007

フィラデルフィアのクリティックが見たラン・ランとの共演

マエストロ・ムーティとラン・ラン、ニューヨーク・フィルの《皇帝》の演奏(6月7日)を、フィラデルフィアのクリティックがどう見たかを紹介します。どちらかといえば、好意的で、好奇心をもって演奏を見守っています。
結局はテンポに両者の大きな差異があるとしているのは、ニューヨーク・タイムズ紙(ウサギとカメという、編集部がつけた比喩タイトル)と重なるところがあります。

《皇帝》といえば、池田理代子さんの漫画《オルフェウスの窓》で素晴らしいシーンを作り出していますが、ニューヨーク・フィルのサイトで聴くと、そういうドラマチックな雰囲気よりは、もっと柔らかで、楽天的な感じなのがラン・ランのピアノのように思えます。

2007年6月9日 Philadelphia Inquirer 紙
A super-hair team-up: Muti and Lang Lang

ピアニストのラン・ランと指揮者のリッカルド・ムーティが、ベートーベンのピアノ協奏曲第5番ではじめて共演すると考えたとき、たとえ、フィラデルフィア管で、この二人のアーティストがメロディーの上に浮かび上がったり沈んだりするのを追ったことがなかったとしても、インスピレーション!過剰!髪が舞う!といったような様々な可能性に戸惑うだろう。

この組み合わせならば、リンカーン・センターのエブリー・フィッシャー・ホールが満員になることがほとんど保証される。そのホールで彼らはニューヨーク・フィルハーモニックを火曜日中召し上げた。かなり差異のあるこの二人の巨人がどう衝突するのか、その可能性が考えられるのだから、木曜日の公開リハーサルは、本番がどうなるのかを見せるのも同然であることは確実だった。

しかし、同じ舞台に現れる前にして既に、ムーティとラン・ランはベートーベンについて似たような考えを見せていた。広大で太くて大胆なライン、力強いリズム、そして、名人芸的な要素について恥じないことである。テンポに問題の可能性があった。ラン・ランは自在で、ムーティはたいていはそうでないからである。

そのリハーサルは、誰が誰に従うのか、という質問を刺激した。すべての音楽家達が絶えず交渉する問題である。ウラジミール・ホロビッツがアメリカで協奏曲のデビューをしたとき、まさに指揮者を置き去りにして逃走したが、その心構えなのか、ラン・ランとオーケストラはしばしば分離していた。誰も気にしていないように見えた。ピアニストと指揮者は、ある意味、即興演奏をし、即座に様々な可能性をためしているように見えたが、演奏時間についてはお互い合意に達しているようだった。

確かに、ベートーベンが生きて出てきた。実際、全くそこにいた。隠れた要素である髪の毛がそう思わせたのでさえなかった(ラン・ランはムースなし、ムーティのは乱れなし)。

出だしの装飾楽句から、ラン・ランの響きは堂々としていて、かつきらきら輝き、ムーティのリズミカルな推進力は印象的な雄々しさを備えていた。ラン・ランの両極端な音量のレベルに異議を唱えることもできるが、彼の入れ込みの強さにはレベルを転換できる力があった。音楽監督であるロリン・マゼールがドイツ音楽で好む、容赦なく前に押し出される、押し出しの強い、俗悪な響きについては、うまく抑えることができ、和ませることができているのを、ムーティは見せた。

両者とも、瞬間的に品のよさを越えることもある。ムーティはオーケストラの移り気、気まぐれを見せたし、ラン・ランは最終楽章の陽気なフレージングでは幾分キュートすぎた。問題はなかった。聴衆は、ゲームを決定付けたタッチダウンを見たかのような反応を示していた。

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Saturday, 23 June 2007

ラン・ランとの《皇帝》

ニューヨーク・フィルとのサイトで、マエストロ・ムーティとラン・ランの《皇帝》やヒンデミット《聖スザンナ》の演奏が聴けます(7月6日まで)。

《皇帝》はずっとバックハウス(特に、シューリヒト、ハンス・シュミット・イッセルシュテットとウィーン・フィル)を聴いてきました。彼以外のものは受け入れられないと言っていいほどです。
数年前、マエストロ・ムーティとマエストロ・ポリーニの《皇帝》(スカラ・フィル)の映像を観る機会があり、その美しく均整のとれた明るい《皇帝》に魅せられてしまいました。こういう演奏もあるのか、と、特に、第二楽章のメランコリックさと音のきらめきにうっとりしました。

そして、ラン・ラン、ニューヨーク・フィル。マエストロにしては緊迫感と推進力がほんの少し足りないかな、と思いますが、ラン・ランのピアノの柔らかな雰囲気に合わせたのかもしれません。

評の紹介が遅れていて申しわけありません。もうマエストロの来日が目の前に迫ってきました...。

New York Philharmonic This Week
Lang Lang Plays Beethoven's "Emperor" Concerto

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth

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Tuesday, 19 June 2007

NYフィル、二つ目のプログラムへの評

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの二つ目のプログラムについて、待っていたフィナンシャル・タイムズ紙の評が出ました。

昨日出た二つの評は、個々のプログラムへの演奏については好意的に書いていました(特に、ロッシーニ セミラーミデ序曲)。
しかしながら、プログラムがいかんせん、地味、と不満を述べたり、もともとマエストロに対しては手厳しいと明言していたりして、紹介するのにあまり気が進みませんでした。(そもそも、コンサートの評に、いまだに、スカラ座辞任について書かなくてはならないとは。全く、カラヤンを語るとき、ある時期、ベルリン・フィルとの訣別の話が必ず出ていたことを思い出させます。)

フィナンシャル・タイムズ紙もプログラムの地味さへの不満の可能性に触れていますが、二つのプログラムがマエストロの二面を見せている、としています。

ニューヨーク・フィルとの演奏会で、プログラムがいろいろな意味で刺激的であることが重要だと考えている人たちが、どれほど多いかがよくわかって、とても興味深いです。

夜に、あらたためて紹介します。

2007年6月18日 Financial Times 紙
NY Philharmonic/Muti, Avery Fisher Hall, New York

2007年6月18日 The New York Sun 紙
A Taste of Muti's Talent

2007年6月18日 The Star-Ledger紙
A glimpse of the future?

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Saturday, 16 June 2007

明るく、健全で、率直な演奏

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの二つ目の演奏について、ニューヨーク・タイムズ紙に評が載りました。

ヒンデミットの凄惨なテキストに基づいたオペラを演奏したプログラムに比べれば、マエストロの十八番ともいえるプログラム(ロッシーニ セミラーミデ序曲、シューベルト 交響曲第3番、ドボルザーク 交響曲第5番)で、同紙の批評もそこをまさしくポイントにしています。作曲家がこれから世界へかけのぼっていこうとしている、名声を得ようとしている、その人のキャラクターが生まれつつある、そういう時期の作品であることが、マエストロの演奏にみられる白昼の輝く光のようなキャラクターにぴったりだ、とのこと。

称賛はとても嬉しいです。でも、マエストロにはメランコリックな部分もあり、もしかしたら、USAのオーケストラと共演すると、明るさが相乗効果を生むのかもしれません。

また後で紹介します。

2007年6月16日 The New York Times 紙
A Program to Match the Personality of Its Conductor

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Tuesday, 12 June 2007

焦点の定まらない《皇帝》

フィナンシャル・タイムズ紙もマエストロ・ムーティの7日の公演評を載せましたが、ラン・ランとの《皇帝》については、焦点が定まらず、ぐらぐらした感じのぼやけた演奏だとしています。
たとえそうであったとしても、聴いてみたいです。

評は、ヒンデミットの《聖スザンナ》から書き出し、多くを割いています。マエストロ・ムーティのこの作品への情熱の源がどこにあるのか、スカラ座公演前に聞けたはずだと思うのですが。

記事はまた夜に紹介します。

2007年6月11日 Financial Times 紙
Muti/Sancta Susanna, Avery Fisher Hall, New York

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《聖スザンナ》の演奏への称賛

「カメとウサギの出会い」という、ニューヨーク・タイムズ紙編集部のつけたタイトルにばかり気持がとらわれてしまいましたが、ラン・ランとマエストロ・ムーティの共演に勝るとも劣らず、いい評が書かれているのが、マエストロのヒンデミット《聖スザンナ》の演奏です。

今日、別のニューヨークの新聞が評を載せましたが、フィラデルフィアのと同様、ヒンデミットにも大いに着目しています。

どちらの新聞評も、やはり、この作品からリヒャルト・シュトラウスの《エレクトラ》と《サロメ》を想起し、あるいはそれをしのごうとしているかのような登場人物たちだと書いています。

オーケストラの演奏に関しては、卓越した演奏を見せたフルート(サイド・バルコニー席に配置)、ソロを弾いたコンサート・ミストレスについて特筆しています。
また、《皇帝》の演奏評で、ドイツ音楽で音楽監督好みの俗悪無法な音を出しているフィルハーモニックを、マエストロが上品に仕立て上げていたことを褒めていたように(インクワイアラー紙)、ヒンデミットでも、そのスコアを完全に自分のものとしていたことを証明してみせたマエストロのもとで、フィルハーモニックは非常にいい演奏をしていた(ニューヨーク・サン紙)と、言葉を極めています。

称賛しているのか、大げさに驚嘆しているのか、戸惑ってしまったのが、インクワイアラー紙の評の結びでした。この衝撃的な内容の作品をカソリックの国イタリアでもプログラムに載せたマエストロを、ナチに抗してヒンデミットを擁護したかつての偉大な演奏家たちになぞらえて、治安思想などものともせず、あっぱれだとさえ書いているのです。確かに、わたしも、スカラ座であのまま上演されたら、どうだっただろう、といまだに惜しく思っていますが。

いずれにせよ、最高に満足できた晩、という次のような結論をもらえた演奏を、フィルハーモニックのサイトで聴けるのが、待ち遠しいです。

All in all, Thursday was a most satisfying night of music-making — and, to a degree, of theater.

2007年6月11日The New York Sun紙
A Triple Threat

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Saturday, 09 June 2007

ゲームを決めたタッチダウンに送るような喝采

マエストロ・ムーティとラン・ランの《皇帝》の演奏について、フィラデルフィアの新聞も面白い評を書いていました。

問題はテンポの主導をどちらがとるかであったこと、二人がまるでジャズにおける即興のような演奏をしていたこと(それぞれが独立して見せ場を展開していた、ということでしょうか)などは、ニューヨーク・タイムズ紙と同じです。

ベートーベンについてコンセプトは一致していた、という基点から、二人の演奏ではベートーベンが蘇っていた、とし(二人の豊かな髪の様子が、ベートーベンの肖像にある蓬髪、振り乱しを想像させることから、タイトルが生まれたとも言えます。記事では、ラン・ランはムースレス、マエストロのは乱れず、となっています。そう書かれても、マエストロの髪はとても柔らかで非常にしなやかに見えます)、結局、何も問題はなく、聴衆はゲームを決めたタッチ・ダウンを観たかのような反応を示した(スタンディングオベーションで熱狂的に喝采を送ったということ?)、と肯定的に結んでいるのが、フィラデルフィアの新聞です。

文をいくつ読んでも、聴きに行けなくて残念、という思いが強くなるだけなのが口惜しいです。
それでも、FT紙の評も出ないかな、と楽しみです。

2007年6月9日 Philadelphia Inquirer 紙
A super-hair team-up: Muti and Lang Lang

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風変わりな取り合わせ

マエストロ・ムーティとラン・ランが共演した木曜日のニューヨーク・フィルでの《皇帝》評を、興味深く読みました。いろいろな意味にとれるタイトルで、面白いと思う反面、ちょっとむっとしています。タイトルだけを読んだとき、ラン・ランがウサギかと思ったのですが。
(若くてスピーディなラン・ランがウサギで、じっくり構えて演奏を進めていくマエストロがカメなのか、迷いがふっきれないため、当初の書き込みを削除しました。2007年6月10日4時17分追記)

ニューヨーク・タイムズ紙の評どおりだとすれば、予想通りの演奏でした。二人の火花は散らず、ラン・ランはマエストロの演奏にしずしず従い、でも、最後には、ちらっ、ちらっと奔放な炎を垣間見せる、といったものだったようです。両者が全く別の作品を演奏していたかのようでさえあった、という記述には、う~~ん、とうなり、苦笑してしまいました。
マエストロはラン・ランをどうみたのでしょうか。最近よくみられる、外見的な効果だけをねらった演奏だとみなしたのでしょうか。そうでないからこそ共演したのだと、わたしもニューヨーク・タイムズ紙の評のように考えていましたし、考えています。

記事に添えられている写真のラン・ランは、あのお決まりのポーズではありません。
評の一部(《皇帝》の部分)を紹介します。

2007年6月9日 The New York Times 紙
Tortoise Meets Hare at Lincoln Center

これは一風変わった共演だった。おそらく、今シーズン、最も妙な共演である。

ムーティはバランスと正確さを伴ったアポロン的な感覚で演奏し、ドラマティックになる傾向を楽譜に忠実になることで相殺している。ラン・ランはディオニッソス的に燃え上がる者で、彼の聴衆を喜ばすスタイルはスピードとショー的なものにルーツを持ち、その若々しい旺盛さに気づかせられるようなジェスチャーや表情の総体に、彼のルーツがある。

公演の前には、最高のものを望む聴衆は、この取り合わせが果たしてどういう結果になるかについて、たくさんの場合を考えていた。ムーティは、ラン・ランが修正できないとなれば、結局のところ、共演を承諾しなかっただろう。そして、ラン・ランは、ムーティが指揮台にいる限り、ジェスチャーをトーン・ダウンすべきであるということに気づかねばならなかった。ラン・ランの最近の公演では一層深い成熟が見られた。突飛なジェスチャーをより抑え、音楽的な炎そのものをさらに大きくしていた。だから、おそらく彼は、いずれにせよ、ムーティの方向に向かいつつあったのだろう。

起こりうるかもしれなかった列車の衝突がなかった演奏だとしたら、それは、衝突がなかったにもかかわらず当惑する演奏であり、考えうる限り最も退屈な《皇帝》である、というのはよくできた考察だった。ラン・ランの音は、特に第一楽章では抑えられて無味乾燥に響き、解釈が非常にビジネスライクだったため、彼の初期の奔放なスタイルをほのめかすものを願わざるをえないほどだった。

それは結局のところ表面化した。ラン・ランはムーティの厳然と進むテンポに我慢できないように見え、音楽を前に進めようと最善を尽くした。けれども、ムーティにはそのかけらもなかった。

フィナーレでは、ラン・ランがついにムーティの背後にいることが現れだしたように見えた。テンポの闘いに勝つことはなかったとしても、少なくとも彼が好んでするジェスチャーのいくつかは復活させることができた。それは、一方の手では弾きながら、一方の腕をバレエの所作のように鍵盤の上方でウエイブさせ、“Wow, this is fun!” (もう、サイコー!)というような笑みをさっと浮かべるといったものである。ラン・ランの素晴らしいところは、速いパッセージでのピアニシッモはある意味、目くらましなところがあったけれども、全開での演奏には全体としてそれがないことであった。

ムーティとフィルハーモニックは、ラン・ランの突っ走るような音に調和するところへ、時々達してはいたが、ほとんどの間は彼らは別の演奏をしていたように見えた。あるいは、別の作品を演奏しているようにさえ感じられた。フィナーレの始めのほうでは、ある箇所で、ムーティはオーケストラのトゥッティに、《ラ・トラビアータ》からもぎとってきたかのように聴こえさせる、イタリア的なひねりを与えていた。

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Wednesday, 30 May 2007

NYフィルをオンラインで聴く

マエストロ・ムーティのニューヨーク・フィル来演が近づいていますが、6月の公演のうち、ラン・ランとの演奏会のほうは、オンラインで6月22日~7月2日に聴けます。

Lang Lang Plays Beethoven's "Emperor" Concerto
ProgramCherubini: Overture in G major
Beethoven: Piano Concerto No. 5, "Emperor"
Hindemith: Sancta Susanna
NY Philharmonic
Riccardo Muti, Conductor
Lang Lang, Piano
New York Choral Artists, Joseph Flummerfelt, director
Brigitte Pinter, Mezzo-soprano (Klementia)
Tatiana Serjan, Soprano (Susanna)
Jane Gilbert, Mezzo-soprano (the Old nun)

Thursday, June 7, 2007 7:30PM
Friday, June 8, 2007 8:00PM
Saturday, June 9, 2007 8:00PM
Tuesday, June 12, 2007 7:30PM

Online: Fri, Jun 22 - Fri, Jul 6
http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth

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Thursday, 26 April 2007

NYフィルについてのイタリアの報道第一弾

ニューヨーク・フィル、フィルハーモニックの会長Zarin Mehtaが指揮者の新ポストthe principal conductorや音楽監督について、マエストロ・ムーティとバレンボイムを除外して考えていて、その理由が、二人が関心を示していないから、と報じていたNYタイムズ紙記事を紹介しました。
ANSA通信では、フィルハーモニックが二人にノーをつきつけた、フィルハーモニックにこの二人はいらない、というタイトルになっていて、苦笑しました。
今日のイタリアの新聞については、記事があったら紹介します。

なお、フィルハーモニックの会長メータは、オーケストラのメンバーたちとの会合でそのプランを発表しましたが、ANSA通信の写真は指揮者のメータになっています。

2007年4月25日 ANSA通信
No Muti e Barenboim Filarmonica NY
Lo ha detto il presidente dell'orchestra sinfonica Metha

http://www.ansa.it/site/notizie/awnplus/musica/news/2007-04-25_12557012.html

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ニューヨーク・フィルの新ポスト

ニューヨーク・フィルが音楽監督のほかにいくつか新しいポストを設けたことが、昨日のニューヨーク・タイムズ紙で報じられています。

音楽監督は44週間のシーズンのうち、12~14週登場するのに対して、新たに設けられるthe principal conductor は8週~10週登場し、音楽監督とともにフィルハーモニックのフロント・マン、「顔」を務めるとのこと。

マゼールの音楽監督が来シーズンを含めてあと2シーズンで終わりを迎え、同紙によれば、それはオーケストラの世界では明後日と同じくらいの近接であり、フィラデルフィア管、シカゴ響とともに音楽監督探しをしなければならないフィルハーモニックの近況が書かれています。

オーケストラの特別のお気に入りの指揮者であり続けてきたのはマエストロ・ムーティであり、また、オーケストラはバレンボイムについても支持を表しているけれども、どちらも音楽監督職には興味を示していない、とのこと。

フィルハーモニックの会長、ザーリン・メータによれば、音楽監督の選出が第一になされるべきであり、しかしながら、どちらのlead postからもマエストロ・ムーティとバレンボイムは除かれているし、まだ、誰に対しても音楽監督やプリンシパル・コンダクターに関するアプローチはなされていないそうです。

2007年4月25日 The New York Times 紙
Philharmonic to Add a Position at the Top

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Friday, 20 April 2007

ニューヨーク・フィルの新プロジェクト

ニューヨーク・フィルの19日のe-mailニュースによれば、ポッドキャストにより演奏会のダウンロードが可能になりました。

2007年4月19日 New York Philharmonic
Philharmonic Podcasts & Anne-Sophie Mutter

e-mailニュースやNYフィルのサイトには、4月の予定しか載っていませんが、今後の予定がニュースになっていて、マエストロのコンサートも含まれていることがわかります。

New York Philharmonic Podcast
http://nyphil.org/broadcast/podcasts/index.cfm?effortcode=en041807&tr=y&auid=2578793

2007年4月17日 Playbill Arts
New York Philharmonic Launches Podcast Series

  • Podcast launch date: May 24, 2007
    Corresponding concert: June 7-9, 12
    Riccardo Muti, conductor
    Lang Lang, piano
    Tatjana Serjan, soprano
    Brigitte Pinter, mezzo-soprano
    New York Choral Artists
    Cherubini: Overture in G major
    Beethoven: Piano Concerto No. 5, "Emperor"
    Hindemith: Sancta Susanna

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Monday, 16 April 2007

NYフィル、後継者候補

15日のニューヨーク・タイムズ紙が、ニューヨーク・フィルハーモニックの次期音楽監督として、マエストロ・ムーティはいちばん近い距離にいるひとりだけれども、現代、そして次世代のために求められる音楽監督像としては難点がある、としていたことが、イタリアやオーストリアのメディアでとりあげられています。
マエストロのサイトでは、Corsera 紙の報道をニュースとして紹介しています。

マエストロはこういう外野に煩わされることなく、ただひたすら音楽だけで自分を見せる、きまじめで真摯な人なので、6月にもきっと、聴衆とオーケストラをうならせる公演をすることでしょう。

2007年4月16日 APA / Kleine Zeitung 紙
Übernimmt Muti New York Philharmonic Orchestra?

2007年4月16日 Corriere della Sera 紙
Il «Times» dà il maestro italiano come candidato più accreditato per succedere a Maazel
«New York Philharmonic, Muti favorito»

Riccardo Muti Official Website
notizie 16 aprile 2007

Il "Times" dà il maestro come candidato più accreditato per succedere a Maazel "
New York Philharmonic, Muti favorito"

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NYタイムズ紙はいつも...

ニューヨーク・タイムズ紙の昨日の記事には、昨日一日、陰鬱な気持ちにさせられました。ここで紹介すべき記事ではない、と思ったのですが、マエストロ・ムーティのファンとして、ニューヨーク・タイムズ紙主幹への失望を表明することも大切かな、と思い、急ぎ、紹介します。

要するに、若い世代へ届くプログラムと演奏のできる指揮者、新しい作曲家を育てていける指揮者が、次のニューヨーク・フィルの音楽監督に欲しい、というものです。
LAフィル次期音楽監督にDudamelが決まったことはここでも書きましたが、NYタイムズ紙主幹は、サロネンによる同じような成功をさらに進展させようとしているとして、それに大いに触発されたようです。

新しい作曲家との協力関係がポイントになることは、以前、マエストロがニューヨーク・フィルの音楽監督候補にあがったときにも、言われました。ニューヨーク・タイムズ紙がそれを理由にマエストロに疑念をさしはさみ、それに対して、フィラデルフィア管音楽監督時代に、マエストロ・ムーティがどれほどそういう領域で貢献をしたかを書いて作曲家が反論した、という経緯がありました。

またか、といった感じです。
記者にとっては保守的と思えるらしい定期公演のプログラムが、そして、旧世界の旧世代の指揮者であるという、いわば先入観のようなものが、あのTommasiniをしても、こういう記事を書かせてしまったのか、と大いに落胆しました。

新世代へメッセージを発信できる指揮者、というのはどこのオーケストラにとっても課題ですが、音楽の真の価値と力を伝えることこそ、新世代にも届く演奏のできる指揮者といえるのではないでしょうか。
手段こそ大切、という考えと、本質こそが大切、という考えは時に対立するものですが、斬新なアイデアをもった、若い世代に共感してもらえるような(外観をもった)指揮者でないと、もうクラシックのファンは拡大できないほど、現場の悩みは深刻なのかもしれません。
ニューヨークにも「のだめちゃん」効果を、というのは本気のようです...。

がっかりしたけれども、刺激になった記事と、それを懐疑的に紹介したファンや皮肉と諧謔の感じられるニューヨーカー誌クリティックのブログは次のとおりです。

2007年4月15日 The NY Times 紙
Passing the Baton: Be Bold, New York

Opera Chic 2007年4月15日
And NOW the NYT is all like, "Muti's cool for the NYPhil"; the Internet Goes, Duh!
http://operachic.typepad.com/opera_chic/

Alex Ross: The Rest Is Noise 2007年4月14日
Here we go again
http://www.therestisnoise.com/

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Monday, 09 April 2007

ニューヨークの熱い反響

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの演奏評を掲載しているサイトを教えていただいたので、遅くなりましたが、紹介します。
素直な称賛と文章に、心が浮き浮きしてきます。
随分前にお知らせくださったのに、申しわけありません。どうもありがとうございます。

東京のオペラの森公演でも、ニューヨーク・フィルほど目立った形ではなくても、マエストロへの静かな称賛がオーケストラから感じられ、ほっとしました。

Seen and Heard International Concert Review

Martucci: Piano Concerto No. 2 in B-flat minor, Op. 66 (1884-85), Verdi: Ballet music from Macbeth (1864), Respighi: Feste romane (Roman Festivals; 1928), Gerhard Oppitz (piano), New York Philharmonic, Riccardo Muti, Conductor, Avery Fisher Hall, New York City, 27.01.2007

http://www.musicweb-international.com/SandH/2007/Jan-Jun07/martucci2701.htm

評の最後、《ローマの祭り》についての記述からは、そのときの喝采の様子がありありと目に浮かんできます。

I can’t imagine a music lover not grinning at the fireworks he tossed out in the last few minutes. At the end, with virtually everyone in the room standing amid cries of “Bravo, Muti!” he singled out many members of the orchestra for praise, including ten percussionists (about seven more than are usually found your average orchestral work). But the musicians were singling out him as well, with a display of bow-tapping, foot-stomping and general bonhomie that showed an unmasked admiration.

最後の数分間にムーティが打ち上げた、数々の花火に喜ばない音楽愛好家がいるとは考えられない。最後は、ホールにいるほとんどみんなが「ブラボー、ムーティ!」と立ち上がって叫ぶ中、彼はオーケストラのたくさんのメンバーをひとりひとり選んで称賛した。そこには10人のパーカッション群も含まれていて、そのうち、多分7人を超えるメンバーはふだんから平均的なオーケストラ・レベルを超えている。けれども、メンバーたちは、弓でタッピングし、足を踏み鳴らし、称賛を隠さない満面の気さくさ、温厚さ、といったことをわざわざみせることで、同様に、ムーティのほうこそをえりぬき、際立たせて見せた。

Repinとのバイオリン協奏曲の日のほうの評は、また項をあらためて紹介します。

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Saturday, 24 February 2007

オーマンディのファンの方によるニューヨークの様子

オーマンディとフィラデルフィア管のファンの方が、マエストロ・ムーティのニューヨーク・フィル公演の様子を紹介していらっしゃいます。

デュトワとのつながりで、フィラデルフィア管への客演が実現すると嬉しいのですが。
フィラデルフィアの街でよく留学生に間違えられ、そうやって気軽に話しかけてくる雰囲気に驚いたことが思い出されます。

Fantastic Philadelphians
Memorandum
http://www5a.biglobe.ne.jp/~philorch/

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Monday, 19 February 2007

金管はバルコニーに

レコ芸誌最新号によれば、マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの1月の公演で、《ローマの祭り》では金管がバルコニーから演奏されたそうです。
マエストロのヴェルディ《レクイエム》来日公演を想い出しました。からだを斜め半身客席に向けながら指揮したのでしょうか。終演時の歓声の大きさに納得がいきます。
でも、録音で聴くニューヨーク・フィルとの《ローマの祭り》は、とても洗練され、バランスのとれた演奏、きめこまかな音色で驚きました。エブリーフィッシャーホールの天井をひきはがしたかのような音のとどろきは、やはり、ホールにいて音をからだで感じないとわからないのかもしれません。

レコード芸術誌 2007年3月号
海外楽信 ニューヨーク
エイブリー・フィッシャー・ホールのムーティ&NYP

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Sunday, 18 February 2007

ニューヨーク・フィルとのチャイコフスキー

15日のタイムズ紙がGustavo Dudamelについて論評を載せていました。
26歳にして、既に世界中の著名オーケストラの指揮台に登場している小柄な若者を、その生まれから簡単に紹介した記事です。結婚したばかりで、大家族を作るんだと私生活も充実している彼が、ニューヨーク・フィルのマゼール後継者のひとりにもあげられていることも書いています。the New York Philharmonic already has him lined up, it’s said, to replace the unloved Lorin Maazel in 2009

2007年2月15日 The Times 紙
True class: South America’s lightning conductor
Conductor Gustavo Dudamel, 26, is the product of a revolutionary musical training system

ニューヨーク・フィルとはマエストロ・ムーティも幸福な時を過ごしていて、1月の演奏会の模様を、とてもいい状態で聴くことができました。そのご厚意をくださった方に、心から感謝しています。

チャイコフスキーのバイオリン協奏曲をくりかえし聴いています。
第一楽章後の拍手については、いくつかのブログでも触れられていましたが、驚きました。それほど大見得をきった楽章フィナーレではないのに、この拍手。
そして、バイオリンのはずなのに、大きな弦楽器のような豊かな響きにも驚きました。
聴きなれた超有名曲にもかかわらず、控えめといっていいほどのフィナーレ、演奏後の大きなブラボーの声!
ニューヨーク・フィルのシャープな反応もいいし、クリアで清新な音色にチャイコフスキーの別の面を見たように思います。
マエストロのこの協奏曲はレコードがないので、貴重な音源ができて、本当に嬉しいです。

次は、あのエブリー・フィッシャー・ホールの大きな大きな空間の天井をひきはがしたという《ローマの祭り》を聴きます。

来シーズンのマエストロのニューヨーク来演も楽しみです(ブルックナーの6番!)。

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Thursday, 15 February 2007

ニューヨーク・フィル新シーズン

13日にニューヨーク・フィルの新シーズン発表の記者会見が行われました。
演奏会をヨーロッパのラジオでも放送する企画は来月から始まるそうです。無料のインターネットラジオでも聴けると嬉しいのですが。

2007年2月14日 Musical America
2007-'08 at the NY Phil Offers Few Surprises

マエストロ・ムーティの来シーズンの演奏会は次のとおりです。2008年の1月と3月に登場します。オープンリハーサルは新シーズンについてはまだ発表されていないようです。

http://nyphil.org/attend/season/index.cfm?page=eventsByMonth&dateRequest=9/01/2007&seasonNum=7

Thursday, Jan. 17, 2008, 07:30 PM
Friday, Jan. 18, 2008, 08:00 PM
Saturday, Jan. 19, 2008, 08:00 PM

Soloist: Leif Ove Andsnes
Conductor: Riccardo Muti
Brahms: Piano Concerto No. 2
Liszt: From the Cradle to the Grave
Scriabin: The Poem of Ecstasy

Saturday, Jan. 19, 2008, 02:00 PM
Soloist: Leif Ove Andsnes
Conductor: Riccardo Muti
Brahms: Piano Concerto No. 2
Mendelssohn: Octet

Wednesday, Jan. 23, 2008, 07:30 PM
Thursday, Jan. 24, 2008, 07:30 PM
Friday, Jan. 25, 2008, 02:00 PM

Saturday, Jan. 26, 2008, 08:00 PM
Soloist: Radu Lupu
Conductor: Riccardo Muti
Bruckner: Symphony No. 6
Schumann: Piano Concerto

Thursday, Mar. 27, 2008, 07:30 PM
Friday, Mar. 28, 2008, 11:00 AM
Saturday, Mar. 29, 2008, 08:00 PM

Soloist: Pinchas Zukerman
Conductor: Riccardo Muti
Copland: Symphony No. 3
Elgar: Violin Concerto

Saturday, Mar. 29, 2008, 02:00 PM
Conductor: Riccardo Muti
Copland: Symphony No. 3
Schubert: Octet

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Wednesday, 14 February 2007

ニューヨーク・フィル2007-2008シーズン

ニューヨーク・フィルの2007-2008シーズンが発表になりました。
マエストロ・ムーティのブルックナーの交響曲第6番がプログラムに入っていて、さらに楽しみです。

同管のサイトにプログラムが載っていますので、後で紹介します。

New York Philharmonic
The 2007-08 Seasen is announced
!

http://www.newyorkphilharmonic.org/

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Monday, 12 February 2007

フィッシャーホールの屋根を引きちぎった《ローマの祭り》

マエストロ・ムーティのサイトでも紹介されていた、Peter G. Davisによるマエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの演奏評を紹介します。
ニューヨークにとっては(メトロポリタンにとっても)、スカラ座の失は我らの得、ということなのでしょうが、マエストロの「音楽の部分」を真摯に評価しているのが、とても嬉しいです。

次は3月のフィルハーモニア管との演奏について、ロンドンの辛辣なクリティックがどう書くのか、待ち遠しいです(読むより聴きに行け、という言葉には、ファンとして本当に心がちくちく痛みます...)。

2007年2月8日 notizie
Finally, a Little Fire in Avery Fisher Hall ...

http://www.riccardomuti.com/Notizie.aspx?idNews=73

2007年2月8日 Musical America
Finally, a Little Fire in Avery Fisher Hall
By Peter G. Davis

ここのところリッカルド・ムーティは、自分のやりたいことを非常にたくさん行っている。それだけが、古参といわれる年代に今はいりつつある名高い指揮者にとっては、正しくふさわしい。2005年4月にスカラ座で彼の音楽監督職は故意に妨げられたが、そのような悪意に満ちた政治的陰謀は彼を傷つけた経験だったに違いない。けれども、ムーティは音楽界での口論・いさかいははじめてではないし、そういったことに対処すること以上にもっと素晴らしい能力をもっている。実際、スカラ座での崩壊以来彼が指揮するのを聴いてきているが、音楽を演奏することほど幸せなことはないように見えた。特に、1月後半にニューヨーク・フィルハーモニックと2週間客演の仕事をしていた間は、そうだった。このオーケストラと理解しあっていることは言うまでもない。もっとも、もっと永続的な将来の関係を望んでいる人はみな、ひたすら夢をみているのかもしれないと私は考えているのだが。

ムーティの二つ目のプログラムは1月27日に聴いたのだが、ユニークなオール・イタリアンの夕べで、彼の継承しているものとその特別な関心を反映していた。ジュゼッペ・マルトゥッチのボリュームたっぷり40分のピアノ協奏曲第2番変ロ短調、ヴェルディ《マクベス》からバレエ音楽、レスピーギのローマ交響詩三部作中、最も演奏されることの少ない《ローマの祭り》というプログラムである。同じ世代のイタリア人作曲家の中で、ほとんどもっぱら器楽とオーケストラに焦点をあてた、数少ないひとりであるマルトゥッチ(1856年~1909年)には、ムーティにちょっとした理由がある。その音楽に1枚まるまる捧げたCDを録音しているのである。この協奏曲はニューヨーク・フィルハーモニックにもつながりがある。1911年2月に遡るが、グスタフ・マーラーがその指揮した最後のコンサートでこの作品を紹介した。彼が亡くなるちょうど3ヶ月前のことである。トスカニーニもやはり、NBC交響楽団との最後の年代にこの協奏曲をプログラムに入れている。ムーティはいい仲間の一団を見つけた。

ブラームスのピアノ協奏曲第3番に思いこがれているコンサートゴーアーたちは、マルトゥッチの第2番を聴くのも悪くないと思っているといわれている。この曲は同じように骨太にできていて、ロマン派の構造が広がり、抒情的なアイデアも、大規模で明瞭な輪郭をもった骨組みの中に横たわっている。主題の創出は特に注目すべきものではないかもしれないし、集中力を失ってぼんやりしたくなるような誘惑に時には抗しがたくなる。けれども、作品には、その技巧的名人的要求に応えることができるまでの、どんなピアニストの関心もひく価値がある。Gerhard Oppitzはブラームスの独奏曲をすべて、自分の録音群の中に数え上げていて、彼にはこの音楽を正当に取り扱い演奏する全面的な資格がある。ただ、マルトゥッチの音をやや鈍感でないものにする助けになったかもしれないタッチ、多分それはファンタジーに満ちたタッチであろうが、それはなかった。

ファンタジーはプログラムの後半で最高位にあった。さらに、優雅さ、神秘、本当の器楽の魔術が、我々の多くがかつて思い描いていた以上に、《マクベス》のバレエ音楽にはある。けれども、ムーティはそれらをすべて見出し、それ以上のものを見出した。レスピーギのつまらない《ローマの祭り》でさえ、プロパガンダというよりはむしろ詩だとみなされ、このようにずば抜けた技量で演奏されると、傑作のように鳴り響いた。確かだ。フィナーレの轟音をたてる主顕現祭「ピファニア」はフィッシャー・ホールの天井を引きちぎった。けれども、ムーティはその前にすでに、アドレナリンが突出するのを促進させながら、オーケストラのあらゆる部分、緻密で詳細な部分について賞味し、非常に精巧にバランスをとっていた。フィルハーモニックは最近、音楽監督のLorin Maazelのもと、どちらかといえば冷ややかな音を奏でがちであるが、このコンサートでは間違いなく熱かった。

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Friday, 09 February 2007

hot なニューヨーク・フィル

New York Magazine誌でクラシック音楽を担当しているPeter G. Daivisが、別のところでマエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルについて、素晴らしい評を書いていました。

ムーティはスカラ座を辞任して以来、今まで以上に音楽を演奏することを享受しているようにみえるけれども、辞任以来、今回のニューヨーク・フィルとの公演ほどそうであるものは聴いたことがない、と称賛しています。
最近はマゼールの指揮のもと、冷え冷えした演奏をしがちなフィルハーモニックも、1月27日のコンサートでは熱くなっていた、と言葉を極めていて、嬉しかったです。

また後でゆっくり紹介します。

2007年2月8日 Musical America
Finally, a Little Fire in Avery Fisher Hall
By Peter G. Davis

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Thursday, 01 February 2007

マルトゥッチには辛口なFT紙

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの二つ目のプログラムについて、1月28日付フィナンシャル・タイムズ紙の評を紹介します。

一読して辛口(「酷評」というのとはもちろん異なります)だったので、ここに載せるのがずっとためらわれました。それでも、(スクリャービンと)マルトゥッチについて、今回のマエストロの演奏がもたらしたものは大きいといえるでしょう。そのような意味から、紹介することにしました。

2007年1月28日 Financial Times 紙
Muti, Oppitz/NY Philharmonic, Avery Fisher Hall, New York

リッカルド・ムーティは貴族的な洗練さで有名かもしれないが、自分は押し出しが強く大げさな風にもなれるということを、ニューヨークに対して一心に示そうとしているように見えた。もちろん、彼の洗練されたやり方によってだが。

先週は、ロシア系のプログラムを集め、スクリャービンの終わりのない狂騒で頂点に達した。今週は祖国のイタリア系のプログラムに戻ったように見えたが、通俗的な狂乱は残っていた。

セールスポイントのよびものは、ジュゼッペ・マルトゥッチのとりとめなく続くピアノ協奏曲第2番という形をとった。イタリアのロマン派音楽で、彼以前にアルトゥーロ・トスカニーニがそうしたように、ムーティはマルトゥッチの音楽を擁護した。フィルハーモニックはこの作品に、随分以前に2回挑んだだけだった。グスタフ・マーラーが1911年2月21日に紹介したが、そのコンサートは彼の最後のものになった。ニューヨーク・タイムズ紙によれば、「インフルエンザの軽い襲撃」に苦しみ、再演については助手に指揮棒をゆだね、3ヵ月後に細菌性心内膜炎で死去した。

ムーティは1886年というマルトゥッチの大きな結び目を、見事なまでに平然とオーケストラにほどかせた。Gerhard Oppitzはバイエルン出身の果敢なピアニストで、障害コースによるフィルハーモニック・デビューをあわてることなくやってのけた。スコアにもしかしたら少し精妙さが認められたかもしれないような稀な機会にも、力量と情熱を奮いたたせていた。このような骨董品、時代遅れで暗示や幻想に満ちた独墺系的作品を聴くことには価値があった。それでも、マルトゥッチが蔑ろにされていたことは正当ではないと異議を申し立てるのは、馬鹿正直にも無理がある言っていいだろう。高邁な意図にもかかわらず、がんがんと40分鳴り響く見世物はがらくたの暗い泥沼を通ってとりとめなく続く。

《マクベス》のためのヴェルディのはではでしいバレエ音楽は、このような演奏の状況の中では完全にエレガントに鳴り響いた。特に、Judith LeClair が真実のベルカント技巧でもってバスーン・ソロの主役を浮かび上がらせたときには、そうだった。演奏に誘導された歓呼の最中でコンサートを終えるにあたって、ムーティは、底抜けの活気があり、ぱちぱちはじけるようなレスピーギ《ローマの祭り》を通じて、騒ぐ人々を交通整理した。マエストロは無頼さを弱めることはできなかったが、ある種の抑制を強いることはできた。祭りの陽気な弛緩はぴんと張り詰めていき、清潔ですがすがしいものが現れ出てきた。人はこのようにささやかな恩恵であっても感謝しなければならない。

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Wednesday, 31 January 2007

オンラインでニューヨーク・フィルの演奏を聴く

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの演奏が、2月に入るとオンラインで聴けます。

フィナンシャル・タイムズ紙とニューヨーク・タイムズ紙双方が、両プログラムとも評を掲載したことを本当に嬉しく思っています。

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth

2月2日~2月16日 Online
Riccardo Muti, conductor
Vadim Repin, violin
Tchaikovsky: Violin Concerto
Scriabin: Le divin poème

2月9日~2月23日 Online
Riccardo Muti, Conductor
Gerhard Oppitz, Piano
Martucci: Piano Concerto in b-flat
Verdi: Ballet Music from Macbeth
Respighi: Feste romane

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Monday, 29 January 2007

Mの系譜

朝から大笑いした文化ジャーナリストのブログがあります。

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルハーモニックの27日の公演を聴いて書いたもので、最後のウィットに拍手。
フィルハーモニックのマゼールの後継者について、音楽監督の姓がMで始まっていることが決め手だとして、マゼールのバレンボイム指名に対抗しています。
すなわち、メータ、マズア、マゼール、そしてマーラーを忘れてはいけない、と28日のブログを結んでいます。

What clinches this appointment is the undeniable importance of the music director's last name beginning with "M": Mehta, Masur, Maazel...and let us not forget, Mahler!

これだけでなく、27日の公演が見せたオーケストラのマエストロに対する称賛、敬意についても書いています。
カーテンコールでマエストロがオーケストラを立たせようとしたけれども、最初はマエストロへの敬意を表し、栄光はマエストロのために、としてオーケストラは立とうとしなかった、と。

聴衆がここまでエネルギッシュになったのも見たことがない、とも書いています。
マエストロのレスピーギならば、さもありなん、と、このブログに同感です。
嬉しい「コラム」でした。

2007年1月28日 Culture Grrl Lee Rosenbaum 's cultural commentary
Who Should Succeed Maazel at the NY Philharmonic?

http://www.artsjournal.com/culturegrrl/

わたしは、マエストロの姓について、M is for Mozart, Music...と言うのが好きです!

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Sunday, 28 January 2007

27日付NYタイムズ紙の評

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルハーモニックの25日の演奏評を、ニューヨーク・タイムズ紙から紹介します。

ニューヨーク・フィルの側からの感想を聞いてみたいほどの評でした。
この演奏も同管のサイトで2月に聴けるので、とても楽しみです。正規のディスクが出ないものか、と思っているのですが。

2007年1月27日 The New York Times 紙
Music Review | New York Philharmonic Italian Romanticism From a Rarely Heard Source

リッカルド・ムーティの露・独レパートリーにおける流れるような解釈は、後天的なものである(習得する価値のあるレパートリーだが)。そして、説得力のない音楽であるならば、相対的に稀にしかアメリカ音楽に介入しないことには意味があった。けれども、イタリア音楽で彼の域に達することのできる者は誰もいない。木曜日の晩、ニューヨーク・フィルにもたらしたのはそれである。Avery Fisher Hallにおけるフィルハーモニックとの定期公演の、第二週の始まりだった。

ムーティ氏のメッセージは、イタリアのロマン派音楽にはオペラ以上のものがある、というものである。もっとも、彼はオペラも同じくらいに扱っているが。その目的のために、プログラムの前半をGiuseppe Martucciの巨大なピアノ協奏曲第2番変ロ短調作品66に捧げた。独奏者はGerhard Oppitzである。マルトゥッチはニューヨークでは珍しかった。フィルハーモニックが前回この作品を演奏したのは1911年である。しかし、ムーティ氏はこの曲を1995年にソニー・クラシカルで録音している(マルトゥッチの回想的な"Canzone di Ricordi"と一緒に録音している)。そして、レパートリーにもしていて、偶然の出会いによってこの作曲家の新しい聴衆が獲得されることに、おそらく賭けているのだろう。

彼はよい結果を出している。これは名人芸を要する協奏曲で(驚くべきことではないが、マルトゥッチはピアニストではなかった)、爆発的で向こう見ずなまでのピアノ書法がぎっしり詰まっていて、第一楽章のゆうに20分を超えるまで、オーケストラは実質的にはほとんど演奏しないほどである。オーケストラが自分の立場をしっかり見せたとき、それは抒情の潮流、あるいは名状しがたいけれども耳をとらえて離さない音色の変遷となって寄与する。それは、ピアノの華やかで目を引くような書き方とは対照をなしている。

それでも、耳を引きつけるのはピアノである。表面の吹き荒れる層を通り過ごして見れば、素晴らしい細部と、時々ほとんどブラームスを思わせるようなピアノ書法に気づく。

Oppitz氏は理想的な独奏者だった。作品が求める限りの勢いをもって取り組み、強健さ、明晰さをもって演奏し、ラルゲットを主にして、詩的なタッチで演奏した。彼とムーティ氏とは強力な例を作り出した。この協奏曲はベートーベンの《皇帝》ではないかもしれないが、いや全く、チャイコフスキーの第一番の歓迎すべき代替にはなる。

休憩の後、ムーティ氏はヴェルディの《マクベス》からバレエ音楽のよくできた仕事を導いた。後半の真打であるレスピーギの《ローマの祭り》のための、いいウォーム・アップである。イタリア音楽に深く流れる絵画主義はモンテヴェルディにまでさかのぼり、レスピーギはそれにふけった。ここではオーケストラは、古代のチルコ・マッシモで咆哮するライオンから、巡礼者たちが歌いながら行進する様、酔っ払いたちのくつろぎきった姿まで、あらゆることを、すべて生き生きと思い起こさせる。

ムーティ氏は、音色も精確さも失わせることなく、フィルハーモニックを全開状態で演奏させた。オーケストラの金管は完全な仕上がりで、これ以上に素晴らしい演奏は稀だった。

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19日付FT紙のニューヨーク公演評

もう10日近く前のことになってしまいましたが、マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの18日の公演について、フィナンシャル・タイムズ紙が即行で載せた評を紹介します。
マエストロのサイトでも紹介されているものです。

http://www.riccardomuti.com/Notizie.aspx?idNews=70
23 gennaio 2007 Riccardo Muti/New York Philharmonic, Avery Fisher Hall, New York

Financial Times FT.com Published: January 19 2007

マエストロのディスコグラフィーに、協奏曲が少ないのは本当に残念です。けれども、この評でもオペラにおける歌手同様、独奏者のために黄金のカーペットを用意するマエストロの姿が書かれています。

2007年1月19日 Financial Times 紙
Riccardo Muti/New York Philharmonic, Avery Fisher Hall, New York

リッカルド・ムーティは、ニューヨーク・フィルハーモニックの客演指揮者として非常に称賛されているが、低俗な人間だとは全く見られていない。安っぽい感傷の洪水という落とし穴を避けるべく、いつも最善を尽くす。わなが避けられないときには、彼は素晴らしいセンスの見られる注意深さでもって歩んでいこうとする。他の指揮者ならば安易な感傷におぼれるところで、ムーティは激情を鎮める。で、リンカーン・センターでの今シーズンのデビューに彼がロシアのプログラムを選んだのは、木曜日のことだった。

始めに、Vadim Repin と共にチャイコフスキーのバイオリン協奏曲を演奏した。指揮者もソリストもどちらも、表情に富んだ豊かな表現をすることをすがすがしく上品に続け、作曲家が大事にしていた清らかさに、金メッキが施されるようなことがあってはならないことについて、確信を持っていた。レーピンは、華やかで複雑に入り組んだ部分と情感に満ちた悲しみの部分を、なんなく演奏した。外見的には無頓着に見えながら、そのときどきの悲哀を彼はうまく伝えていた。ムーティは過度といっていいほどに控えめで、きびきびとしたテンポと透明な音の綾を保ちながら、素晴らしい独奏者のために華やかな舞台を提供した。小気味よい、小粋なチャイコフスキーだった。演奏のコンセプトが矛盾ということを暗示しているのなら、この素晴らしい演奏では、それはすがすがしく、輝くようでさえある矛盾にもなっていた。

ムーティは休憩のあと、さらに引いてしまうような、豪華な作品にとりかかった。Alexander Scriabinの交響曲第3番、別名、《神聖な詩》である。それはとりとめなく50分続く、神秘主義にのっとった宗教儀式のようにわけのわからないもので、輝かしいオーケストレーションが施された通俗作品である。ダイナミックで演奏の強弱の幅は広大、クライマックスの構造は冗長、色彩が惜しみなく飛び散るような作品である。ムーティは、この魅力溢れる、半ば影の薄い、手ごたえのある作品を、長い間自身の得意ものとしてきたが、出だしから緊張感あふれるラインを保つことに成功していた。曲が進むにつれて、彼は装飾に満ちた細部を賞味し、緊張を精一杯作り上げ、抑制を統べ、神秘的であることの長所さえもたらした。彼は、また、ニューヨーク・フィルのメンバーが、これまでにない力と精密さをだして自分のために演奏するよう、鼓舞していた。けれども、ついには、熱狂的で繰り返されるもがきが、彼に打ち勝った。スクリャービンはムーティの演奏のたがをとり、感情あふれるセンチメンタルなものにさせたのである。

そのすさまじさの面は素晴らしいものだった。

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Saturday, 27 January 2007

フル・スロットルの演奏

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの二つ目のプログラムの演奏評が、ニューヨーク・タイムズ紙に載りました。

これも手放しの称賛。
《ローマの祭り》では、フル・スロットルでエンジン全開状態なのに、音の質・響きも正確さも全く失うことがなく、特に、ブラス・セクションはこれ以上になく素晴らしい仕上がりだった、と書かれています。

マルトゥッチのピアノ協奏曲について適正な作品評価が行われていて、マエストロも満足なのではないでしょうか。

全文の紹介は後で。
記事は写真付です。

2007年1月27日 New York Times 紙
Music Review | New York Philharmonic
Italian Romanticism From a Rarely Heard Source

スカラ・フィルの来日公演で《祭り》を聴いたとき、イタリアというよりも、もっとけだるくエキゾチックなスペインの夜の官能を感じました。

ニューヨークから戻って、やっと、ラベンナ音楽祭2007の発表、となるのでしょうか。いつ発表なのか、待ち遠しいです。

海外公演での楽しみのひとつが毎日の新聞です。
朝食をとりながら置いてある新聞を次々と読み、スタンド、エディコラに行って、新聞を買う。いい評や写真に出会ったときの喜びたるや、旅の疲れも忘れさせてくれます。
ウェッブで読むのも同じようなものですが、でも、マエストロは遠い、遠いところです...。

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Tuesday, 23 January 2007

チャイコフスキー協奏曲でのマエストロの素晴らしさ

マエストロ・ムーティのトスカニーニについてのインタビューと格闘していた昨晩でしたが、昨日は、ニューヨーク・フィルとのコンサートについて、またいい評が出ています。

評者はチャイコフスキーのバイオリン協奏曲におけるマエストロの演奏を称賛していて、この作品でこれほどまでにオーケストラが大きな役割を果たせるとは思ってもみなかった、とオーケストラの存在感(マエストロの力量)をあらためて認識させられています。単なるサポートに終わらないところは、声楽曲でのマエストロと同じだということでしょう。
スクリャービンでもオーケストラを細かくほめていて、これを読むと、ニューヨーク・フィルがこれまでになく、どれほどマエストロに反応していたかが、とてもよくわかります。もちろん、スクリャービンの作品からくる限界もあることが指摘されていますが。

あとは、ニューヨーク・マガジン誌やニューヨーカー誌の評、あるいはInquire紙の評が読めれば嬉しいのですけれども。

評は、他の2紙とともに、後で紹介します。

2007年1月22日 The New York Sun 紙
Far From Wearing Out His Welcome

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Sunday, 21 January 2007

ANSA通信も報じるNYでの成功

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの公演の成功について、ANSA通信もNYタイムズ紙を引用する形(チャイコフスキーのバイオリン協奏曲を絶賛)で報じています。
昨秋マエストロの演奏を聴きそこなったフィラデルフィア、シカゴの聴衆は、さぞ残念がっていることでしょう。

2007年1月21日 ANSA通信
Muti, successo con filarmonica NY
Ha debuttato nel primo dei concerti al Lincoln Center

この演奏は、ニューヨーク・フィルのサイトで後日聴けます。
(今同管サイトが重くて開けません...)

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth&dateRequest=2/01/2007&seasonNum=6

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Saturday, 20 January 2007

スクリャービンの冗長さを補う

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの公演について、ニューヨーク・タイムズ紙(Tommasiniの文は言いたいことが明確で、いつも読みやすいです)も評を載せました。FT紙と視点が同じなのをとても興味深く思います。

スクリャービンについて、ゆうにあと10分は刈り込める作品だけれども、この演奏を聴けば、ムーティが共同作曲家だったらと思うだろう、とマエストロの演奏、読み込みを称賛しています。

こちらも追って紹介します。
写真付。

2007年1月20日 NY Times 紙
Music Review | New York Philharmonic - Riccardo Muti
Muti Takes the Reins, a Classicist at His Core

スカラ・フィルのUKツアー評とスカラ座開幕公演《アイーダ》評(両者ともシャイー指揮。評の中でマエストロに触れています)をFT紙に書いたアンドリュー・クラークも、このTommasiniも、マエストロの力量を実質的に、実態に即して評価しています。独裁者だとか、傲慢だとか、そういった(バイアスのかかった)文学的前置きをおかず、ストレートに、マエストロがどれほどオーケストラと真摯に対しているかを評価していて、本当に嬉しいです。
トスカニーニの命日の後に、そのゆかりのオーケストラを振るマエストロの心に去来するものを、たずねてみたいです。

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冷静と情熱のあいだ

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの演奏評がフィナンシャル・タイムズ紙に載りました。チャイコフスキーでの控えめさ、淡々ぶりと、スクリャービンで突如訪れる熱狂。評をとても面白く読みましたので、後で紹介します。

2007年1月19日 FT紙
Riccardo Muti/New York Philharmonic, Avery Fisher Hall, New York

マエストロのニューヨーク訪問を追って、英米のニュースにいつもより熱心に目を通していて悲しかったのが、Art Bachwaldの死去のニュースでした。朝日ジャーナル誌を通じて彼を知り、その著作やコラムを読むのをどれほど楽しみ、その慧眼を称賛していたことか。

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Wednesday, 17 January 2007

ニューヨーク・フィル(再掲)

(2007/1/17(水) 6時43分の記事です)

マエストロ・ムーティの写真が、ニューヨーク・フィルのサイトのトップに大きく載りました。

ニューヨーク・タイムズ紙のコメントどおりです。マエストロは本当にアポロンです。

http://www.newyorkphilharmonic.org/home.cfm

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ニューヨークで続くキャンセル(再掲)

(2007/1/17(水) 4時35分の記事です)

ニューヨークで健康を理由のキャンセルが続いています。
16日のニューヨーク・フィルのRenée Fleming(Toscanini tribute) 、17日のthe Opera Orchestra of New York のRamón Vargas(コンサート形式でのロッシーニ《オテロ》) に続き、フィラデルフィア管のThomas Quasthoff(23日カーネギーホール、マーラー《亡き子をしのぶ歌》)もキャンセルになりました。
18日のニューヨーク・フィルのマエストロ・ムーティは、お元気でありますように。

2007年1月17日 Musical America
Quasthoff Cancels Carnegie Concert

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Saturday, 06 January 2007

NYフィルの楽しいオークション

ニューヨーク・フィルの1月のEメールニュースによれば、25日のコンサートの聴衆は、自分のTシャツにマエストロ・ムーティとGerhard Oppitzにサインしてもらう機会を得る、そういうオークションに参加できるそうです。ニューヨーク・フィルのチャリティ目的です。
スタートは100ドルから。落札者には、サインの真正さを同フィル会長Zarin Mehtaが保証する文書も、届けられるとのこと。

New York Philharmonic e-Notes 2007年1月
Let the Bidding Begin!

マエストロのコンサート予告が、ニューヨーク・フィルのサイトのトップ・ページに出ました。
http://newyorkphilharmonic.org/

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Sunday, 24 December 2006

夜景の美しさ

マエストロ・ムーティのサイトは、来年1月のニューヨーク・フィル来演に合わせてニューヨーク(ですよね)の夜景になっています。
日本公演の予告でも、こういう映像が流れるでしょうか。ほかの公演では?
どんな映像になるのか、楽しみです。

煙草のCM映像ではパーラメントのものが秀逸でした。水色、ブルーに彩られた都市の夜景、上空から見た映像が流れていき、ベッド・ミドラーの永遠の名曲、歌が聴こえてくる。マエストロの演奏を聴きにフィラデルフィアへ行っていた頃のことが、オーバーラップして思い出される映像でした。

素敵なホームページができて、本当に嬉しいです。
ありがとうございます、マエストロ!

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Saturday, 23 December 2006

NYフィルの公演が聴ける

マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの1月の演奏会は、いつものように、New York Philharmonic This Weekでオン・ラインで2月に聴くことができます。

http://nyphil.org/attend/broadcasts/index.cfm?page=broadcastsByMonth&dateRequest=2/01/2007&seasonNum=6

Riccardo Muti, conductor Vadim Repin, violin
Riccardo Muti, Conductor · Vadim Repin, Violin
Tchaikovsky: Violin Concerto
Scriabin: Le divin poème
Online: Fri, Feb 2 - Fri, Feb 16

Riccardo Muti, conductor Gerhard Oppitz, piano
Riccardo Muti, Conductor · Gerhard Oppitz, Piano
Martucci: Piano Concerto in b-flat
Verdi: Ballet Music from Macbeth
Respighi: Feste romane
Online: Fri, Feb 9 - Fri, Feb 23

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NYフィルの演奏をヨーロッパで放送

ニューヨーク・フィルの演奏会をヨーロッパでも放送することが、21日に発表されました。2007年の早い頃のコンサートから始まり、年間10公演をヨーロッパでも放送するというもので、ニューヨーク・フィル、BBC3、ヨーロッパ放送連合の三者共同によるものです。2006-2007のシーズンのどの演奏会が放送されるかは、これから発表になるとのことです。

BBC3が加わっているのならば、インターネット中継もあるかもしれず、楽しみです。
1月のマエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルの演奏会は、同サイトで2月に録音が聴ける予定ですが、それでも、もしもマエストロの演奏がインターネットで聴けるとしたら、とても嬉しいです。

2006年12月21日 GRAMOPHONE NEWS
NYP strikes European broadcast deal

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Wednesday, 29 November 2006

ニューヨーク・フィルの音楽監督をバレンボイムに

今日のニューヨーク・タイムズ紙によれば、ニューヨーク・フィルの音楽監督マゼールが、自分の後継者としてバレンボイムを指名したそうです。

バレンボイムは条件のすべてそろった人物であり、オーケストラの理事会が後継者について決断できずにいるのなら、自分が後継者選びを推し進めていくこともありうる、と語っています。

2006年11月29日 The New York Times 紙
Unprompted, Lorin Maazel Nominates His Successor

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Thursday, 07 September 2006

ウィキペディア

ウィキペディアの日本語版に、マエストロ・ムーティのニューヨーク・フィル首席客演指揮者2008年就任の記述がある、とファンの方が話題にしていました。教えてくださって、ありがとうございます。

ウィキペディアに書かれていることについて裏付があるのか、評価的な記述は誰の、どういった勢力の主観なのか、などについては、検証する目をもって常に読んでいます。
本件の記述については、こういう正式名称を受けたことに関する報道やインタビューに接した記憶がありません。読み落としたのかもしれません。ニューヨーク・フィルへの客演が増えるということは記事やインタビューで読みました。
報道が常に正確であるというような神話は全く信じていませんが、この記述の根拠をわたしも是非教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

ウィキペディア リッカルド・ムーティ
「現在は自らが創設したケルビーニ管弦楽団の音楽監督を務めている。2008年からはニューヨーク・フィルハーモニックの首席客演指揮者に就任するが、」

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3

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Friday, 02 June 2006

ニューヨーク・フィルのイタリア・ツアー

ニューヨーク・フィルのEメール・ニュースによれば、イタリア・ツアーの特別サイトが設けられ、各地での様子が写真で見られるようです。
マエストロ・ムーティのラベンナ公演の様子も、19日以降に載るそうです。楽しみです!

2006年6月2日 News from the Philharmonic
New York Philharmonic in Italy

http://www.nyphil.org/meet/virtualtours/index.cfm?=home

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Tuesday, 28 March 2006

NYフィルの演奏のダウンロード開始

ニューヨーク・フィルが来シーズンの発表をした際に、演奏が有料でダウンロードできるようになることについても触れていました。
24日のロイター通信によると、ユニバーサルミュージックはその企画を早くも実現させようとしていて、ニューヨーク・フィルの2月のマゼールによるモーツァルトの演奏が、3月末から8ドル~10ドルぐらいで購入できる予定だそうです。

来シーズンのマエストロ・ムーティの演奏もダウンロードできるでしょうか。

2006年3月24日 ロイター通信・The Washington Post 紙
Orchestras seek classical revival with downloads

(2006年3月28日4時7分追記:ニューヨーク・フィルのサイトでも紹介されていました。
http://nyphil.org/buy/eStore/index.cfm?page=itunes )

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Saturday, 25 March 2006

ニュージャージーを訪れるニューヨーク・フィル

数日前のニューヨーク・タイムズ紙が、来シーズン、マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルがニュージャージーを訪れ、ニュージャージー・パフォーミング・アーツ・センターにとってのハイライトになる、と報じていました。
同センターのサイトにやっと情報が載りました。

2006年3月23日 The New York Times 紙
Arts, Briefly

2007年6月15日20時 ニューヨーク・フィル、ニューアーク
ロッシーニ    《セミラーミデ》序曲
シューベルト   交響曲第3番
ドボルザーク   交響曲第5番
Prudential Hall

http://www.njpac.org/show_events_list.asp?shcode=14678

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Thursday, 09 February 2006

ニューヨーク・フィルは1月と6月

ニューヨーク・フィルの新シーズンが発表になり、同オーケストラのサイトによれば、マエストロ・ムーティは2007年1月と6月に登場し、4種類のプログラムを振ります。共演者が素晴らしく、Lang Lang との《皇帝》は聴き逃せません!

http://nyphil.org/

Thur, Jan 18, 2007, 7:30 PM
Fri, Jan 19, 2007, 2:00 PM
Sat, Jan 20, 2007, 8:00 PM

Tchaikovsky: Violin Concerto
Scriabin: Le divin poéme

Vadim Repin, Violin


Thur, Jan 25, 2007, 7:30 PM
Fri, Jan 26, 2007, 8:00 PM

Sat, Jan 27, 2007, 8:00 PM
Martucci: Piano Concerto in b-flat
Verdi: Ballet Music from Macbeth
Respighi: Feste romane

Gerhard Oppitz, Piano


Thur, Jun 7, 2007, 7:30 PM
Fri, Jun 8, 2007, 8:00 PM
Sat, Jun 9, 2007, 8:00 PM
Tues, Jun 12, 2007, 7:30 PM

Cherubini: Overture
Beethoven: Piano Concerto No. 5, "Emperor"
Hindemith: Sancta Susanna

Lang Lang, Piano
Tatjana Serjan, Soprano
Brigitte Pinter, Mezzo-Soprano


Thur, Jun 14, 2007, 7:30 PM
Sat, Jun 16, 2007, 8:00 PM

Rossini: Overture to Semiramide
Schubert: Symphony No. 3
Dvorák: Symphony No. 5

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ニューヨーク・フィルの新シーズン

昨日、ニューヨーク・フィルの新シーズンの発表があったそうです。
マエストロ・ムーティは4週間登場し、スクリャービンの《神聖な詩》などを演奏するとのこと。
同管のサイトはまだ更新されていませんが、楽しみです。

2006年2月8日 Playbill Arts
New York Philharmonic Announces Recording Initiatives and 2006-07 Season

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Monday, 16 January 2006

2006年ラベンナ音楽祭

ラベンナ音楽祭のサイトによれば、2006年の同音楽祭のプログラムは21日にオン・ラインで見られる予定だそうです。

http://www.ravennafestival.org/

また、今日のレプッブリカ紙に、ニューヨーク・フィルの初夏のイタリア・ツアーの簡単な日程(6月8日はローマ、サンタ・チェチリア、6月11日はフィレンツェ)が載っています。日時は書かれていませんが、ラベンナ音楽祭にも出演し、マゼールとマエストロ・ムーティが指揮する、とありました。

2006年1月16日付 la Repubblica 紙
LA TOURNÉE
Arriva la New York Philharmonic

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Tuesday, 19 April 2005

NY公演のそのほかの報道

マエストロ・ムーティのニューヨーク・フィルの演奏会については、他にも次のような記事があります。

2005年4月18日付 The Financial Times 紙より
New York Philharmonic/ Muti, Avery Fisher Hall, NY

2005年4月18日付 New York Newsday 紙より
MUSIC REVIEW
La Scala's loss just might be New York's gain


ミラノであのようなことがあった後、ムーティはどんな様子だろう、と大きな関心の集まる中、その音楽家としての最高、最上の資質があらためて評価されたニューヨーク公演でした。これまでのところ、報道は総じて、ミラノは大きなものを失い、ニューヨーク、シカゴ、あるいはナポリはおかげでとてもいいものを得そうだ、といったふうになっています。そういうふうになるようなスケジュールであることに、ファンとしてはマエストロの運を感じ、マエストロを応援する人たちの大いなる意思を感じます。
ウィーン・フィルの5月2日のミラノ公演が大きな注目を集めていることはいうまでもありません。祈るような想いです。

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Sunday, 17 April 2005

NYフィルのリハーサル・本番ご感想記

マエストロ・ムーティのニューヨーク・フィル定期公演について、14日のリハーサル、本番の両方を聴かれた方のとても興味深いブログがあります。

フィラデルフィアの新聞記事にあったように、ニューヨーク・フィルが25年ぶりにファウスト交響曲を演奏するというのであれば、それは、一からすべてをやるようなものです。マエストロが表現したかった音楽がフィルハーモニックで奏でられたかどうか、マエストロ自身の力量もあらためて問われたといえるでしょう。

ファン必読かもしれません。
ありがとうございました。

フィラデルフィアにお住まいの方の《さあ、別の楽園へ!》の4月17日の項です。

http://philly.exblog.jp/2528786

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Saturday, 16 April 2005

NYタイムズ紙が報じるニューヨーク公演

マエストロ・ムーティのニューヨーク・フィル公演で、ペトラッシの作品の最後の静寂が携帯電話の響きで破られた様子が、NYタイムズ紙でも克明に報じられていました。かわいそうなマエストロ!

2005年4月16日付 The New York Times 紙より

《嵐に巻き込まれた後で、どこでもムーティに関心が向かう》

木曜日の夜にリッカルド・ムーティが指揮したニューヨーク・フィルハーモニックのコンサートでは、いくつものメッセージが効果を失っていたといえるかもしれない。ひとつ、ここは全く音楽の場だ。もうひとつ、我々はあらゆる場所での暴力の犠牲者に同情すべきだ。さらにひとつ、フランツ・リストは全くもって本当に女性が好きだった。

疑いもなく、聴衆のいちばんの焦点はこういったメッセージのどれでもなく、ムーティ自身にあった。彼は、今月のミラノ・スカラ座の辞任に引き続いて現れ、人々のかなりの視線を浴びる状態にある。舞台に登場したときには確かに身震いがした。少なくとも、不意に Viva! という叫びが聞こえたときは、身震いがするという状況をかもしだすのにいちばんぴったりだった。そして、それは、ムーティがマイクロフォンをとりあげて聴衆に何か言おうとしたときにも止まらなかった。彼の唯一政治的な声明は、しかしながら、プログラムの最初の作品 Gofferedo Petrassi の1941年の作品 Coro di Morti (Chorus of the Dead) を、「現在世界中で暴力の犠牲になっている人たち」へ捧げるというものであり、演奏後、聴衆に拍手のかわりに静かにしていてほしい、と求めるものだった。

Coro di Morti は暗く、力強い作品で、男声合唱と低音楽器、金管、太鼓、3台のピアノとコントラバスのための作品で、低音楽器は葬送歌のようなリズムで和音の連鎖を刻み、ところどころ、音による絵を暗示するような部分がある。

語彙は乏しいが、ムーティによって伝えられた感情はロマンチックだった。彼の熱情が作品のわびしさをやわらげ、あるいは、高めた。けれども、ムーティの最悪の敵であっても、あのように効果的な形で彼を意気消沈させる方法を見つけることはできなかっただろう。聴衆のひとりがうっかりやってしまったことなのだが、作品がまさに最後の静けさの中に消えていこうとするそのときに、携帯電話が鳴ったのである。その響きはぞっとするような音色とテンポで、それが作品の一部かどうか、ただちにはわからなかったほどだった。

ムーティは見たところ、いらだつことなく音楽に集中し続け、休憩後はリストのファウスト交響曲に身を投じることで音楽に焦点をあて続けた。この作品は実際に求められている以上にたっぷりと音楽を表に出している。ゲーテの詩のほうがリストの交響曲よりもずっとすばらしいという者がいるかもしれないこととは別に、作品に接する者は、同じことをゲーテの詩のようにもっと言葉少なに語れたはずだと感じるだろう。

これはムーティのオペラの好みを見せるショーケースと言えるだろう。作品は3人の主要登場人物に応じた三楽章から成っている。ファウスト(憂いに沈み、不安げ)、グレートヒェン(旋律が美しく、楽器の優雅なソロがたくさんある)、メフィストーフェレス(滑稽、邪悪な鋭さがある)である。最後には、「ファウスト第二部」がコーダのわずかな歌唱部分に集約される。ある意味、晩年というものを最高にうまく編集していた。

特に、「ファウスト」の章ではある種攻撃的な資質が明らかに見られた。オーケストラから生まれるめそめそした雰囲気の中を、荒っぽく音を立てるかのようにしながらファウストの輪郭を縁取っていた。けれども、ムーティはグレートヒェンの章にはしなやかな優雅さを発見し、音楽のふくれあがった洪水の中、終始いっそう確実にアンサンブルを操っていた。

コーダは素晴らしいフィナーレで、男声合唱はThe New York Choral Artists がよく歌っていたし、テノールのThomas Moser はいつになく心地よい歌を披露していた。彼は全く歌っていないときでも、リストの繰り返されるEwig-Weibliche、永遠の女性についての感情の喚起を、明らかに味わい楽しんでいるように見えた。「永遠の女性」の魅力は未練ありげな後悔とともに、何度も何度も繰り返された。

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AP通信が報じるNY公演(原文)

今回のマエストロ・ムーティのニューヨーク公演は、4月27日から5月11日までニューヨーク・フィルのサイトでオンラインで聴けます。

http://newyorkphilharmonic.org/
Broadcasts For: The New York Philharmonic This Week
April 2005

AP通信の記者に語ったというバイオリン首席奏者の言葉が嬉しいです。

"We really love him," principal violist Cynthia Phelps told The Associated Press during intermission. "He's great. He's just a fine musician. I'm sorry he's involved in a political mess."

今公演に関するフィラデルフィアでの報道にあるように、マエストロのユーモアぶりは広く知られているところです。
Radio France がマエストロのフランス国立管の演奏会中継をするときに、休憩時間にリハーサルの様子や短いインタビューを流すことがときどきあります。前回の放送はちょうど合衆国のライス国務長官がヨーロッパ歴訪中で、リハーサルの様子を放送する中、彼女の名前のよく知られた由来や母親と彼女自身のクラシック音楽への傾倒をふまえた上で、マエストロがアメリカ人はコンドリーザがうまく発音できないとユーモラスに語りながら、何度もきちんとイタリア語で発音してみせていて、オーケストラのメンバーがくすくす笑っていました。
もっとも、フィラデルフィア時代には、レストランのメニューなどにあるイタリア語の不正確な使用をマエストロが正そうとすることについて、快く思わない人もいたようですが。

2005年4月15日付 AP通信より
Riccardo Muti takes the podium ... in New York
By MARTIN STEINBERG
The Associated Press

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NY公演についてのイタリアでの報道(原文)

既にイタリアの通信社が、マエストロ・ムーティとニューヨーク・フィルハーモニックの公演について、ニューヨーク、フィラデルフィアなどでの報道をまとめたニュースを報じていましたが、今日のCorsera 紙も短くその成功を報じていました。AP通信の報道に、今回マエストロ側がインタビューはなし、としていたとありました。

2005年4月16日付 Corriere della Sera 紙より
IN CONCERTO

New York applaude Muti alla guida della Filarmonica

Non ha concesso interviste e ha preferito lasciar parlare la musica: Muti ha diretto giovedì sera al Lincoln Center di Manhattan il primo di tre concerti consecutivi con la Filarmonica newyorchese, accolto da applausi convinti, grida «Viva Muti!» e critiche tutte positive per un programma difficile: il Coro di morti di Petrassi e la Faust Symphony di Liszt.


2005年4月15日付 APcom より

MUSICA/ APPLAUSI PER MUTI ALLA TESTA DEI FILARMONICI DI NEW YORK
15/04/2005 - 21:25
Ovazione nella prima esibizione dopo dimissioni dalla Scala

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フィラデルフィアの新聞が報じるNYのマエストロ

15日のフィラデルフィア・インクワイアラー紙は、次のようにマエストロ・ムーティの14日のニューヨーク・フィル公演を報じています。
リハーサルで、ニューヨーク・フィルとの関係を是非続けたいとメンバー達に語っていた様子が書かれていて、とても嬉しく思いました。マエストロは音楽を演奏する意欲をまったく失っていません。よかった。

2005年4月15日付 Philadelphia Inquirer 紙より
Muti brushes Milan aside in N.Y.C.

《ムーティ、ニューヨークでミラノを払いのける》

ニューヨーク・フィルハーモニックとの昨晩のコンサートで、多くの人が真っ先に思ったことはこうであるに違いなかった。「ムーティは痛手を見せるだろうか。」

答えは、「見せたが、それは、オーケストラのメンバー達に対してだけ。」

フィラデルフィア管の元音楽監督はスカラ座音楽監督を追われて2週間たたないうちに、そうなってから最初のコンサートのためにリンカーン・センターにやってきた。スカラ座では19年間音楽監督を務め、最も容赦ない新聞のいくつかはこのクラシック界の名士を長い間歓迎していた。

けれども、ニューヨークはムーティに友好的な土地だ。フィルハーモニックは2001年に Lorin Maazel が音楽監督に就任する前に、成功はしなかったが、ムーティに熱狂的に求愛したことがあった。

今回の長い定期公演(今日15日、明日16日にも再演される)は、合唱団とテノールをほんの少し扱ったリストのファウスト交響曲のために特別に満杯だった。どうしてそうでないはずがあろうか。ムーティならば大喝采と満席がほとんど保証されるし、そのことは、2月にフィラデルフィアへ慈善コンサートのために戻ってきたときに、彼自身も味わっていた。

だから、昨晩ムーティが舞台に登場したとき、bravo だけでなく、viva Muti で迎えられたのは驚くべきことではない。しかし、最も手ごたえのあったのは、昨日の午後、ドレス・リハーサルが終わるときだった。リストの75分にも及ぶ交響曲について何時間も一生懸命練習したあと、彼はしばらくおいてから、オーケストラに、これが「困難な時間」をすごした後の最初の契約であることを語り始めた。

ミラノについては何も特別に言わなかったが、最高にすばらしくて輝き、時には傲慢なムーティは、彼がどんなに気をつけていたとしても、疲れはてていた。そして、オーケストラのメンバーたちに、彼らが一緒に仕事をするのにどれほどいいか、これからも一緒に仕事をしていくことをどれほど期待しているかを語った。毎シーズン1ヶ月に及ぶ定期公演が2006年ー2007年のシーズンから始まることを言っていたのは、間違いない。

もちろん、彼は、Maazel の離任が決まっているフィルハーモニックの次期音楽監督にもまたなりえるし、同様にシカゴ響の希望リストにも載っているだろう。

どちらにせよ、彼のこれからは、世界的な歌劇場のオリンピックよりはコンサートホールのほうにあるように見える。スカラ座メンバーの批判の目的のひとつになった、特異で冒険的なレパートリーは昨晩のニューヨークでは問題にならなかった。

昨晩のプログラムには Goffredo Petrassi のあまり知られていないが深い感動をもたらす作品、Chorus of Dead Ones が含まれていた。ムーティは聴衆にこう言った。この演奏は世界の暴力に対する自分の抗議(再度言うが、スカラ座には触れていない)であり、拍手はしないでほしい、と。 しかしながら、何千からの聴衆を静まりかえらせ、めがねをはずしながら客席をふりかえったムーティは、瞑想的な終わりが携帯電話でだいなしにされるのを止めることはできなかった。

もちろん、ムーティの行動のすべての面が広く人々の判断材料となった。休憩時間には、10年くらいは歳をとったと思う者もいれば、これほどよく休めたのは何年もなかった、と言う者もいた。リハーサルでは、ムーティ・ウォッチャーたちの中には彼は感情を抑えていると感じている者もいれば、彼はいつになく陽気だと言う者もいた。

ニューヨーカーたちは公開リハーサルのおかげでムーティのユーモアぶりを知っている。だから、彼がテンポについて、歩き方でユーモラスな対照を見せて示してみたこともたいした驚きではなかった。

すぐれた指揮者たちは合唱団にさまざまな手段によって音符を伝えることで語りかける。ムーティは非常に活発な動きをもった指揮ぶりをみせながら、 New York Choral Artists にまっすぐに到達していた。

結果は議論の余地はなかった。リストのファウスト交響曲は過去25年間フィルハーモニックで演奏されていなかった。だから、昨晩の成功はおきまりのものでもなければ、親しんだ作品であることからくるものとも関係がなかった。ムーティの力によるものだった。

Continue reading "フィラデルフィアの新聞が報じるNYのマエストロ"

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ニューヨーク公演の報道

マエストロ・ムーティの14日のニューヨーク・フィルとの演奏会について、ニューヨーク・タイムズ紙、フィラデルフィア・インクワイアラー紙に加えて、AP通信も好意的に報じています。

2005年4月14日付 The New York Times 紙より
MUSIC REVIEW | NEW YORK PHILHARMONIC
After the Storm, Muti Directs Attention Elsewhere

2005年4月15日付 Philadephia Inquirer 紙より
Muti brushes Milan aside in N.Y.C.

2005年4月15日付 AP 通信より
Maestro Riccardo Muti in New York

まだまだ心配ですが、これで浅い眠りから少しは解放されるのでは、と思います。
記事は項を改めて紹介します。

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Friday, 15 April 2005

ドレスリハーサルの写真

AP通信が14日午前のドレスリハーサルでのマエストロ・ムーティの写真を3枚、報じています。(空席が目立つので、たぶん、リハーサルだと思います)
また、ニューヨークタイムズ紙、フィラデルフィア・インクワイアラー紙が15日に早速にも好意的な評を載せていて、ほっとしました。本当に安堵しました。
二紙によれば、マエストロが舞台に登場したとき、bravo だけではなく、viva の掛け声がかかったそうです。

http://news.search.yahoo.com/news/search?p=Riccardo+Muti&sm=Yahoo%21+Search&toggle=1&ei=UTF-8&datesort=1&c=news_photos

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Thursday, 27 January 2005

NYフィルの新シーズンには登場せず

昨日、ニューヨーク・フィル新シーズン発表の記者会見が行われましたが、マエストロ・ムーティのコンサートは残念ながらないようです。

2005年1月27日付 The New York Times 紙より
Philharmonic Announces Its 2005-6 Season

ニューヨーク・フィルのサイトより
http://newyorkphilharmonic.org/buy/subscribe/index.cfm?page=home
Welcome to the 2005-2006 Season

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