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lunedì 20 luglio 2009

Moise et Pharaon (1)

2009年ザルツブルク音楽祭年鑑に掲載された、マエストロ・ムーティのMoise et Pharaonについてのインタビューを紹介します。

(マエストロは英語で答えたのでしょうか、イタリア語で答えたのでしょうか。英独双方の記事を読みながら、ちょっと思いました。)

Unterwegs 2009
Like a fresco by Raphael

リッカルド・ムーティにとって、次のことについての疑念はありえない。すなわち、ジョアキーノ・ロッシーニの偉大さは、彼のオペラ・セリアもまた知っていれば、判断することができるのである。作曲家自身、自分のことを、オペラ・ブッファで成功したと説明されるのではなく、むしろ《ウィリアム・テル》や《モイーズとファラオン》のような作品によって位置づけられることを望んでいた。両作品をムーティは、ミラノ・スカラ座音楽監督時代に上演したことがある。「ロッシーニの非凡な才能は生前から認められていました。そして、多くの人が彼の成功に腹を立てました。その中にはベートーベンやシューベルトもいます。時がたつにつれて、社会全般の発展の犠牲にもなりました。19世紀終わり頃には、モーツァルトがブラームスのように、ベートーベンがブルックナーのように、ヘンデルがラフマニノフのように演奏されただけでなく、ロッシーニがヴェルディのように演奏されました。けれども、彼はヴェルディではありません。」ムーティはそのように誤っている解釈について話した。それは現在まで続いている誤りである。

たとえば、《セビリアの理髪師》のロジーナ役は、たとえメゾソプラノのために書かれた役であるとしても、相対的に大きな劇場においてさえ、ソプラノが再三割り当てられている。そして、《セミラーミデ》や《ウィリアム・テル》といったロッシーニの序曲が、全くふさわしくない重みと荘重さを帯びて演奏されることは、珍しいことではない。ロベルト・シューマンのこんな手紙がある。彼はその中で、原型がほとんどわからないほどにまで、アリアに過剰な装飾を施して歌う歌手について、不満を述べている。ムーティは言う。「現在、私達は、こういった作品をどう演奏すればいいのかについて、もっとよくわかっていますし、ロッシーニ自身が書いたカデンツァについて、もっといろいろ知っています。そういったことから、彼がどのような種類の技巧を求めていたかが理解できます。もちろん、ロッシーニは喜劇には装飾性を要求していました。オペラ・セリアについてはそれほど求めていませんでしたが。けれども、歌手達が自分達の妙技をひけらかすことは欲していませんでした。」

「当時の演奏スタイルについての研究をどのように検証しようと、それは、作曲家の本来のスタイルに戻るために、最新の目新しくて重要なことを多くもたらしたのでした。」自分の演奏の方向を述べながら、マエストロ・ムーティはこう主張する。「ロッシーニ当時のピリオド楽器で彼の作品を演奏することはないとしても、ロッシーニを全く異なった観点から検分する必要があります。」ムーティ自身もまた、過去10年以上にわたって人々が収集したロッシーニに関する知識・情報によって、影響を受けている。30年間、ロッシーニ・ルネッサンスが存在してきた。ペーザロのロッシーニ音楽祭におけるように、たくさんの演奏が行われ、同時に、全作品についてのクリティカル・エディションに集約された、音楽学上の発見もあった。1970年代、当時ムーティはフィレンツェ歌劇場の音楽監督だったが、ロッシーニの最後の作品《ウィリアム・テル》を、イタリアで初めて上演した。「とてつもない作品です。チェロの音色で始まり、最も素晴らしいフィナーレのひとつで終わります。そのフィナーレは《フィデリオ》の終結部分に匹敵するもので、平和と友愛を希求するものです。ニコライ・ゲッダは、完全版の作品を初めて歌うことに勇気を持って挑戦しました。」ムーティは当時の上演を回想した。

《ウィリアム・テル》に続くものとして、ムーティは、《モイーズとファラオン》をロッシーニの二番目に素晴らしい作品だとみなしている。「この作品にはすべてが備わっています。アリア、二重唱、三重唱、様々な管楽器と弦楽器によるコンチェルタート。紅海が二つに割れる場面の嵐は、オペラの演奏曲の中で、最高の瞬間です。」2003年にムーティは、ミラノ・スカラ座のシーズンをこの作品で開幕させた。演出はルカ・ロンコーニ、舞台美術はGianni Quaranta、モーゼ役はイルダール・アブドラザコフ、アーウィン・シュロットがファラオン、バルバラ・フリットリがアナイを歌った。ザルツブルクでは、ユルゲン・フリムが演出し、舞台美術はFerdinand Woegerbauer、アブドラザコフがモーゼ役を再び歌う。ファラオンはニコラ・アライモ、アナイはMarina Rebekaが歌う。

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