聖霊降臨祭音楽祭の紹介記事
マエストロ・ムーティが指揮したザルツブルク聖霊降臨祭音楽祭の様子を、紹介している記事がありました。
ドレスデンの時計メーカー、ランゲは同音楽祭のスポンサーです。
2009年6月11日 東京新聞 夕刊
「ザルツブルク聖霊降臨祭音楽祭」見聞記 手仕事とオペラの不易流行
“エルベのフィレンツェ”と称(たた)えられるドイツ東部ザクセン州の州都ドレスデンと、モーツァルト生誕都市のオーストリア・ザルツブルクとは、音楽で結ばれた姉妹都市である。(略)
三年目の今年、ムーティは、ナポリ派の作曲家でモーツァルトやハイドンに影響を与えたニコロ・ヨンメッリの「オペラ・セリア(正歌劇)」『デモフォーンテ』を取り上げた。ナポリに埋もれていた第四稿の楽譜を発見、これを若手の男女声楽家とオーケストラを使って、十八世紀スタイルで再現した。世界初演である。(略)
性差を超越した演出と、十八世紀のロココ風俗がモダンに映るムーティの巧みな作劇法だった。カラヤン亡き後、実験的試みで前衛化したといわれるザルツブルク音楽祭が、後継者ムーティを得て、ナポリ派オペラの昔に伝統回帰したようにも見える。上演後、ムーティの聖霊降臨祭指揮の契約がさらに二年延長されることが明かされる。手づくり時計とオペラの伝統回帰に、松尾芭蕉が説いた「不易流行」の神髄を見せられた思いだった。
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