ニューヨーク・フィルの反応
マエストロ・ムーティがニューヨーク・フィルで2009-2010シーズンから、新音楽監督を補佐する形で首席客演指揮者のような関わり方をすることは、既に報じられたとおりです。実際、2010-2011シーズンにはヨーロッパ・ツアーも予定されています。
ニューヨーク・タイムズ紙は、ニューヨーク・フィルとの関係についても次のように報じています。
マエストロは、ニューヨーク・フィルとの関係は続けていくつもりだと述べていますが、共演の時間が減るだろうと示唆しているそうです。
2010-2011シーズンからのマエストロのシカゴ響音楽監督就任決定について、フィルハーモニック会長Zarin Mehtaは、落胆した、と述べています。オーケストラのメンバー達は、マエストロのために演奏することを特に喜んでいるからだ、とのことです。
彼はまた、オーケストラのイメージが混同されるおそれもあることから、マエストロのシカゴ響音楽監督就任後は客演はなくなるだろう、と述べています。
さらに、このようになることを危惧していて、もっと若くてフィルハーモニックと多くの時間を過ごしてくれるような指揮者のほうへ進んだ、と語っていることも同紙は報じています。
ニューヨーク・タイムズ紙が言うように、ニューヨーク・フィルハーモニックは二度もマエストロを音楽監督にひっぱってきそこねたことになります。
しかし、そこには、マエストロの言う、時と状況の合致する出会いがなかったといえるのかもしれません。
シカゴの新聞が、ニューヨーク・フィルの新音楽監督発表およびマエストロの首席客演指揮者待遇に、かなりの焦りとシカゴ響への強いプロテスト(マエストロにアプローチせよ)を見せていた一方で、ニューヨークのプレスは、マエストロのフィルハーモニック音楽監督就任に疑問を呈するような雰囲気もあった(若くて未来のある指揮者がいい、現代曲など意欲的なプログラミングも必要、といったような、マエストロへの難癖とも思えるような消極的態度)ことを思えば、ある意味、予想できた、でも、興味深い結果でした。
恋愛にもよくあることかな?
The New York Times 2008年5月5日
And the Brass Ring Goes to Chicago Symphony: Riccardo Muti Says Yes
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Comments
(NYに住んでいる)私もがっかりしましたが、MIZUNOさんのおっしゃるとおり、ザリン・メータの八方美人的態度がいけなかったのだと思います。やむをえないのですが。先日リンカーンセンターの人と飲みましたが、彼は、ロスフィルに嫉妬していて、デュダメルを音楽監督にできなかったのは残念だ、としきりに言っていました。私もそう思います。ちなみに、デュダメルの本番は、録音とまったく違い、オケが輝いていました。あれをカリスマというのでしょうね。
でも、シカゴ響も毎年必ずカーネギーで演奏するので、それを楽しみにすればいいか、とも思いました。
Posted by: 原炎馬 | Wednesday, 07 May 2008 at 10:32 PM
原炎馬さん、コメントをお寄せくださって、ありがとうございました。
シカゴ響とツアーで密度の濃い時間を持てたことが、音楽監督受諾に大きく寄与していることは確かです。
ニューヨーク・フィルのメンバー達の落胆ぶりをニューヨーク・タイムズ紙が報じたのには、本当に驚きました。我々には若い音楽監督がいるではないか、と書くのではないかと思っていました。Alex Rossは冷静にそう書いていますね。
でも、シカゴであれ、ニューヨークであれ、1年に数週間もマエストロの演奏が聴ける両都市の音楽ファン、原炎馬さん達が羨ましいです。
Posted by: MIZUNO | Thursday, 08 May 2008 at 11:32 PM